掛川市議会 2022-12-01
令和 4年第 6回定例会(11月)−12月01日-03号
令和 4年第 6回定例会(11月)−12月01日-03号令和 4年第 6回定例会(11月)
令和4年第6回(11月)
掛川市議会定例会会議録(第3号)
〇議事日程 令和4年12月1日(木) 午前 9時 開議
日程第1
一般質問
・ 9番
藤原正光 議員
・ 3番 橋本勝弘 議員
・ 6番 高橋篤仁 議員
・ 8番 山田浩司 議員
〇本日の会議に付した事件 ………………………………… 議事日程に掲げた事件に同じ
〇出席議員 ………………………………………………………………
議員出席表のとおり
〇欠席議員 ………………………………………………………………
議員出席表のとおり
〇
地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者 …………… 出席表のとおり
〇職務のため議場に出席した
事務局職員 …………………………………… 出席表のとおり
議 事
午前9時00分 開議
開 議
○議長(松本均) ただいまの出席議員は21名であります。定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
△日程第1
一般質問
○議長(松本均) 日程第 1、
一般質問を行います。
今回の
一般質問に際し、通告のありました議員は 8名です。
発言順序表により、順次発言を許します。
なお、議事の都合により、
一般質問は一問一答方式の場合は回数制限なく再質問できることとし、質問時間は 1人30分以内とします。
一問一答方式の第 1項目の質問については、議員及び
答弁者はいずれも登壇することとし、再質問以降については、いずれも自席にて起立の上、必ず質問項目を述べてから質問するようお願いします。
また、市長及び教育長は、議員からの質問に対し、質問の趣旨を確認したり、対案の提示を求める等で反問する場合には、反問する旨を述べてから発言することとし、
答弁については重複することのないよう簡潔にお願いします。
9番
藤原正光議員の
一般質問
○議長(松本均) それでは、まず 9番、
藤原正光議員の発言を許します。御登壇ください。
〔9番
藤原正光議員 登壇〕
◆9番(
藤原正光) 皆さん、おはようございます。議席番号 9番、創世会、
藤原正光です。
傍聴していただく皆様、本日はお忙しい中、
感染症対策をして議場までお越しくださいまして、誠にありがとうございます。また、
インターネット中継の視聴をいただいている皆様にも感謝を申し上げる次第でございます。
代表質問が終わり、今日から
一般質問が始まります。運よく初めの質問者となりましたので、一番目にふさわしく、思いを伝えてからいければと思います。
私は会社のリーダーとして経営に携わっております。リーダーはろうそくであれと、日々志しております。我が身を削って周りを明るく照らすろうそくとなり、人の役に立たなければならない。自らが動いてこそ、人が動いてくれる。名前のとおり、正しく光り、一隅を照らしていくと精進させていただいております。「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」とは天台宗の開祖、最澄が残した言葉です。社会のどこにあっても、その立場、立場において、なくてはならない人になる。その仕事を通じて世のため、人のために貢献する。一人一人が、一人一人の意識が国の品格を決め、社会の雰囲気を決め、社風を決定する。一人一人が国であり、社会であり、会社であると思っております。議員においても、一人一人に寄り添い、一人一人の思いをつなぎ、多くの市民の皆様の思いを明かりに変え、みんなの気づいていないほんの片隅、一角に気づいていける議員を目指していければと思っております。世界が激しく揺れ動いている今こそ、一人一人に一隅を照らす生き方が大切なんだと思い、質問に入らせていただきます。
通告に従いまして、大項目 3点、小項目13点を一問一答方式で質問させていただきます。
大項目 1点目、人生 100年時代に対応した高齢者が活躍する
まちづくりについて。
令和 4年度、静岡県の高齢化率が過去最高の30.2%となり、ついに30%を超えました。今後も
高齢者人口の増加が見込まれておりますが、それに反して市内の
シニアクラブ会員の減少が続き、今年度は 4,671人と、合併当初から59.6%の減少率になっております。活力ある
地域社会を次世代へと継承していくために、人生 100年時代に向かって、これまで築き上げてきた様々な制度や仕組みの改善が求められております。高齢期の
生きがいづくりや地域を豊かにする活動について、 6点を伺います。
小項目 1点目、
シニアクラブあり方検討会の進捗状況などを踏まえまして、現在の課題をどのように捉えているのかを見解を伺います。
小項目 2点目、平成23年10月に発行された
県老人クラブ連合会の
イメージ向上対策に関する報告書があります。今現在とほとんど同じような課題が挙げられておりますが、これまでにどのような支援、助言をしてきたのか伺います。
小項目 3点目、
シニアクラブ掛川に加入していない各
単位クラブへの対応などについての考え方を伺います。
小項目 4点目、超
高齢社会の到来により、
シニア世代の
地域社会の関わり方が問いただされていると思いますが、見解を伺います。
小項目 5点目、
シニアクラブが持続可能な活動を継続していくために、
地域コミュニティにおいて果たす役割を見直す必要があると思いますが、見解を伺います。
小項目 6点目、高齢者の能力を生かした地域のための新しい雇用を生み出すような、
地域関係者と協働で包括的な支援体制をつくる仕組みができないか伺います。
以上、登壇での質問とさせていただきます。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
〔
久保田崇市長 登壇〕
◎市長(久保田崇) 皆さん、おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、
藤原議員の御質問にお答えいたします。
まず、 (1)の
シニアクラブの現在の課題についてでありますが、昨年度から
シニアクラブ、掛川市
社会福祉協議会、それから掛川市の 3者で
シニアクラブあり方検討会を 5回開催し、様々な角度であり方を検討してまいりました。より具体的な課題解決を図りたいとの要望があり、本年 7月に各支部へ課題を募ったところ、新規会員の加入促進、
休会クラブ・未設置地区への対応、自治会・まち協との連携強化、事業の活性化、
クラブ運営の
デジタル化と事務軽減の支援体制の強化が挙げられました。今、 5点挙げたわけなんですけれども、掛川市といたしましても、この 5つが主要課題であると考えております。
次に、 (2)の
県老人クラブ連合会の報告書に対する支援、助言についてでありますが、
シニアクラブは会員で構成する任意団体であるため、その上部組織で作成された報告書への課題解決は
シニアクラブを中心に取り組んでいくべきと考えておりますが、掛川市としては、この報告書に関わらず、随時、クラブからの支援要請に対して、共に考え対応しております。
また、
老人福祉法に基づき、活動費の補助、
事務局体制の確保、
老人福祉センターの
利用料減免などの支援のほか、今、 (1)の御質問でお答えしたとおり、
シニアクラブあり方検討会を開き、これまで以上に
シニアクラブと膝を突き合わせながら連携を深め、活性化の支援に努めているところでございます。
次に、 (3)の
シニアクラブ掛川未加入の
単位クラブへの対応についてでありますが、掛川市では
老人福祉法のもと、
シニアクラブに加入していない高齢者やグループが活動できるよう、たまり〜なや山王荘、
大須賀老人福祉センターの運営を委託し、会場の
利用料減免や講座の企画開催などの支援を行っております。
今後も、自分たちで事業の企画、開催をすることを楽しみながら
生きがいを持って活動している
シニアクラブの活動の情報提供をするなど、
シニアクラブ加入促進と
単位クラブ再編などの支援も併せて行ってまいります。
次に、 (4)の
シニア世代の
地域社会の関わり方についてでありますが、超
高齢社会が進展する中で、地域で共に支え合う
地域共生社会の在り方が求められております。高齢者も活力ある
地域社会の担い手として、これまでの経験や技能を生かした活躍が期待されており、これが健康で
生きがいのある毎日につながります。
また、
シニアクラブあり方検討会でも
地域貢献活動の展開を望む声があり、現在、
シニアクラブができる地域の
活動アンケートが実施されておりますので、掛川市としましては、これらの結果を踏まえ、今後、
まちづくり協議会等との
マッチングの支援を行ってまいります。
次に、 (5)の果たす役割の見直しについてでありますが、第四次掛川市
地域福祉計画・
地域福祉活動計画において、 5か年の目標達成のポイントを、「
シニアクラブや市民活動をする団体が、今以上に地域で必要とされる存在になる」と定めております。
また、 (4)の質問でお答えしたように、
シニアクラブあり方検討会でも
地域貢献活動の展開を望む声がありますので、
シニアクラブが実施している
アンケート結果を踏まえ、計画目標に向かって取り組む
シニアクラブを支援してまいります。
次に、 (6)の新しい雇用を生み出す包括的な支援達成の創出についてでありますが、掛川市には高齢者が得意な作業などを生かせる
シルバー人材センターのほか、企業OBの経験や知識などの
ビジネススキルを生かして企業の課題と人材を
マッチングする中東遠
タスクフォースセンターがありますので、関係機関との連携を深めながら、
シニア世代の能力や技術を生かせる場づくりに努めてまいります。
以上です。
○議長(松本均) 第 1項目について再質問ありますか。小項目の番号を述べてから発言するようお願いいたします。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) (1)に質問させていただきます。
シニアクラブの衰退は、
地域社会の人間関係の希薄化が進行していること、それから60歳を過ぎても現役で働き続ける人が増えたり、ネットの普及によりまして、自ら情報を得て趣味や講座、サークル、そういったものに参加できるようになったというのも大きいかなというふうに思っております。これまでも子供会とか婦人会とか、そういったものもそうですけれども、なかなか同じ年代で組織を分けていくというのは、もう難しい時代なのかなというふうにも考えます。このままですと、会員はさらに高齢化して、クラブの数も減っていくというふうなことが考えられますけれども、今回の
シニアクラブあり方検討会は、そもそも開館時から施設運営してきた
大須賀老人福祉センターから離れることになってしまった社協さんの
事務局運営の問題から発展していった経緯があったということは伺っておりますけれども、その在り方を検討するところまで今来ております。市長は、この 5つの課題を捉えて、
シニアクラブを今後どのようにしていきたいというふうに考えておられるのか伺えればと思います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) では、質問にお答えをしたいと思います。
シニアクラブの抱える課題というのは、これまでの議会においてもいろんな質問もありまして、論戦も交わされているというふうに思います。掛川市の高齢者の数が決して減っているわけではない。だけれども、
シニアクラブに加入する人が減っているというふうな問題があろうかと思います。その背景には、今、
藤原議員がおっしゃったように、高齢者御本人の働く人が増えたりであったりとか、あるいは趣味とか活動意欲が多様化している中で、それが
シニアクラブ以外の受皿というところに行っているのかなというふうには承知をしております。
そうはいっても、やっぱり、私もちょくちょく
シニアクラブとお付き合いというのはあるわけなんですけれども、一生懸命活動に本当に運営に尽力されている方というのが地域に多くおられますので、何とかその活動を支援していきたいというふうに思うんですけれども、先ほど申し上げたとおり、母数になる高齢者の数が減っているわけではないものですから、その方々のニーズというものをもう少しうまく
シニアクラブのほうに酌み取ることができれば、少し加入者が増えたりだとか、新たな展開というのが生まれるのかな。
先ほど
答弁でも申し上げましたが、例えば地域の
社会貢献活動とかそういうのに参加して、趣味とかの活動もやりたいけれども、幾らかの
社会貢献とか地域貢献もやりたいよというふうな高齢者は非常に多いと思いますので、そういうニーズもしっかりと酌み取っていく必要はあるのかなというふうに思っております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 承知しました。
(2)のほうへ移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 私は、現状の課題は11年前と変わりはないかなというふうに思っています。これを読ませてもらって。以前、山田議員が
シニアクラブの今後についてという質問もされています。その中で、活動のサポートや魅力の発信のバックアップに努めていくというような
答弁がされております。大竹部長も市民の方に伝わっているかどうかというところがまだまだというようなことを言っておられまして、11年前に出された報告書でも、住民意識の消極的な評価としては、活動内容が分からずイメージが湧かないとか、単なる趣味や遊びのグループとかという、そんな見方もあって、地域住民への広報活動というのが課題として挙げられています。支援や助言に成果があったかどうかをお伺いします。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) 今、
藤原議員がおっしゃったように、まだまだ私たちの周知、足りないなと思っていますが、どんな活動をしてきたかということですけれども、
区長会連合会やまち協の連合会のほうで周知をさせていただいたり、会員の募集の協力をいただきたいということでお願いを毎年してきております。ただ、参加してほしいよ、
シニアクラブに入ってほしいよというようなお願いはさせていただいてきているんですけれども、こんな活動をしていますよという具体的な活動内容とかというのは、今まであまりお話をさせてきていただいてないのかなと思います。なので、こんな充実した活動をしていますよ、皆さんにも喜んでいただいていますよというようなことをお話をさせていただきながら、会員、加入促進の周知も行っていきたいと思っています。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) (2)番のほうは承知しましたので、 (4)番のほうに移ります。
シニアクラブの在り方についての検討会ももちろん大事だと思います。でも、今、2021年の 4月に高
年齢者雇用安定法が改正されまして、今、市長もおっしゃっていましたけれども、
社会貢献活動の参加の支援というのも努力義務になっております。私は
市民レベルで考える
健康づくりとか、個人の定年後の理想の生き方とか、活躍の在り方とは何かということを考えたほうがよいのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) おっしゃるとおりだと思います。このクラブに加入されることで
生きがいということを見つけたりということがクラブの活性化にもつながっていくと思いますし、今後また加入の促進にもつながっていくと思いますので、私もそういうふうに考えております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 同じく (4)番ですけれども、
長寿推進課と生涯
学習協働推進課が
シニアクラブとまち協を今うまくすり合わせるというお話もあったものですから、ぜひそういったもので
社会貢献活動への参加へつなげていくということも、私も大切だと思っております。
それでは、 (5)番に移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 今後、高齢化がますます進む中で、
シニアクラブの存在というのは、
地域コミュニティを維持していく上でも極めて重要な
コミュニティであることはもう疑いはありません。しかし、サステナブルな活動をしていくためには、今までのやり方に少し一定の見直しが必要であり、もうそういうタイミングだと私は思っております。体力的にも元気で働いている60歳の方が地域のクラブの活動を
コミュニティに対して求めるというようなことは、もうまずないのかなというふうに思います。むしろ、将来、
地域コミュニティ活動に参加してもらえるためにどのようなアプローチが必要かと、そういったことを考えていくことが必要かなというふうに思います。元気な高齢者が
虚弱高齢者を支える、現役の時代に得たノウハウ、そういった知識を
コミュニティに還元していくというような考え方も検討に値するのではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) (4)と共通しているのかなと思います。今、
シニアクラブの皆さんに
アンケートをさせていただいてる中で、どんなことに参加できるか、どんなことを今しているかというところを皆さんでもう一度考えながらということにしていきたいなと思っております。
それから、
シニアクラブの皆さん、本当に先ほど議員からもありましたけれども、今、いろんな捉え方をしていらっしゃる方がありますので、
社会貢献で
シニアクラブに参加したいよ、もう少し趣味の域を広げたいよということで参加されている方、いろんな方がいらっしゃいますし、年代も人生 100年時代で、もう本当に幅の広い年代層になっていますので、
シニアクラブが一つの団体ではありますけれども、根底には元気で
生きがいを持って生活するというところがあるかと思いますが、いろんな方向を見ながら活動をしていってもいいのかなと思いますので、そういったところを併せて検討していけたらいいのかなと思っております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 同じく (5)番でお願いします。
今、部長のほうから幅の広いというようなお話があったんですが、60歳からの組織といっても、60歳と80歳では親子ほどの世代差があって、なかなか、思い切ってここは活動を世代別に分けるということも必要かなというふうに私は思います。今後、NPOやボランティアなど市民のセクターが果たす役割はますます大きくなってくるはずです。
シニアクラブも、この超
高齢化社会における地域課題を解決する第 3セクターとして果たすべき役割がさらに重要になっていくかなと私も思っております。
(6)に移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 高齢者を自然に外に引き出す工夫、地域の担い手として活躍できる環境整備の必要性があるというふうに思います。
セカンドライフ就労として、
生きがい就労事業をしてはどうかなと、私は思います。生計就労というのは生計のために就労するということで、
生きがい就労というのは、本人の
生きがいや健康をより重視した就労を表した新たな仕事の形です。高齢者の健康維持と地域課題の解決の両方に寄与する
生きがい就労の創生ということを提案できればというふうに思います。従来の
高齢者就労とはちょっと異なって、経験や技能、知識を生かした緩やかな働き方を志向し、自治体は
民間事業者や地域の高齢者の
コーディネート役となって、各
民間事業者が高齢者を直接雇用していくというような方法になります。ほかにも就労の場所としては、自治体の関係課と連携して地域の農業とか、福祉事業というのもあるかもしれませんが、高齢者が無理なく働くという視点を重視して、 3人で 1人分とか、 6人で 2人分とかといったワークシェアリングの方式も取り入れたりと、コーディネーターを育成して新規の
就労事業者等の開拓、それと
就労希望者との
マッチング担当、そういったものができればなというふうに思います。
65歳もしくは70歳以降も、何かをしたいというふうに考える高齢者は実際に多いようです。しかし、その現役当時と同じようなハードな働き方はもう望まないし、その必要もないかというふうに思っております。また、自宅に近いところで新たな居場所、活躍場所を求めたいという意向が強いこともよく見聞きします。これらを踏まえれば、ある時点から生計就労から
生きがい就労に切り替えて、年齢、体力に応じて、担当する仕事の量や中身を適度にかえながら活用し続けられると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) 今、
生きがい就労というふうな言葉もありましたけれども、私もそのとおりであるというふうに思います。もちろん経済的なものもあるでしょうけれども、現役時代に培った経験とか知識、技術、そういうものをそれこそ社会に貢献したり、あるいは後進の方に伝えるというふうな意義深い活動を就労を通してやっていきたいという方は非常に多いのかなというふうに思います。
先ほど冒頭の
答弁で申し上げましたけれども、掛川市には
シルバー人材センターのほか、中東遠
タスクフォースセンターというより専門知識とか専門技術を活用したような
人材バンクのようなところがあります。これはよそではなかなか見られないところであるというふうに自負しておりますけれども、中東遠
タスクフォースセンターも、最近はやっぱり
エネルギー価格の上昇とかそういうことで、
省エネ診断とか、あるいは
省エネ機器を企業とか工場とかそういうところに設置したらどうなのかとか、そういうシミュレーションをしたりとかというふうな引き合いがかなり来ていて、そういう人材をすごく求めているという話がありますので、そういったようなことにこれまで関わってこられたような方は、年齢が幾つであってもかなり求められるんだろうというふうに思っています。
そして、同時に
生きがい就労をしながら、では、就労しながら
シニアクラブに入っちゃいけないかと言われるけれども、別にそういうことはないと思うんですよね。イメージ的には、働いている間にはそういうクラブに入らずに働くということの認識が一般的だとは思うんですけれども、多分、
シニアクラブの側は別に働いていても入られても構わないし、むしろ歓迎するよというふうなスタンスのところが多いかと思いますので、そういうイメージの払拭も大事なのかなというふうに思っています。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) (6)に進みます。
厚生労働省では、生涯現役社会の実現に向けた施策ということで、生涯
現役促進地域連携事業というのをやられておりましたが、2022年度から、生涯
現役地域づくり環境整備事業というのにリニューアルされることになりました。先ほど市長もおっしゃっていましたが、中東遠
タスクフォースセンター、ここをうまく使って、
掛川SDGsプラットフォームとかを活用して、地域をベースに
生きがい就労で活躍し続けられることを、人生 100年時代における一つの理想の生き方、活躍の仕方として考えるべきだと私は思います。
それでは、大きな 2番に移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 大項目 2点目、未熟児養育を含めた子育て支援について。
日本で生まれてくる子供の 100人に 1人が何らかの先天性心疾患を持っていると言われております。心臓病を持つ子供は、ほかの子供と同じように遊ぶことや登校することができないこともあり、心の痛みを感じながら生活しています。子供やその家庭にも精神的支援や経済的支援を手厚くし、安心して生活できるようにしなければなりません。子育て支援は状況に応じて行うことが必要と考えまして、以下を伺います。
小項目 1点目、こども希望プラン2020、第 2期掛川市子ども・子育て支援事業計画の東遠地区発達支援システム推進委員会において、幼児教育・保育におけるインクルーシブ教育・保育の推進を重点課題とした検討を進めていると思いますが、その内容と進捗を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) この件につきましては、こども希望部長のほうからお答えをさせていただきます。
○議長(松本均)
答弁を求めます。原田こども希望部長。
◎こども希望部長(原田陽一) インクルーシブ教育・保育の推進を重点課題とした検討についてでございますが、掛川市、菊川市、御前崎市及び森町の障がい福祉、母子保健、幼児教育関係部署と東遠学園組合が組織します東遠地区発達支援システム推進委員会におきまして、毎日通園の拡充、親子通園の拡充、そして地域園の底上げ、この 3点を重点課題とした協議を行いました。
インクルーシブ教育・保育の推進については、この地域園の底上げとしまして検討され、その結果として東遠学園組合の職員が保育施設等を訪問し、小集団による療育支援を実施したり、巡回訪問による保育施設等への職員支援を行うことで、支援が必要なお子さんを各保育施設等で受け入れるのに重要となる療育機関による後方支援が実施されるなど、さらなるインクルーシブ教育・保育の推進につながっているところでございます。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 第四次掛川市
地域福祉計画、スマイルプランですね。そちらのほうでは病や障がい、発達の特性がある人もありのままに受け入れられ、多様な生き方、暮らし方を認め合う地域づくりを目指しているということでありますけれども、スマイルプランではどういった課題を検討されているかなということで確認させていただきました。実際の現場での環境の課題を含めて、 (2)のほうで伺いたいと思います。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 小項目 2に移ります。
先天性心疾患の子供と、その家庭に対する適切な支援が十分でないと考えますが、見解を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) この件につきましては、
健康福祉部長のほうから
答弁を申し上げます。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) 先天性心疾患の子供とその家庭に対する適切な支援についてですますが、先天性心疾患のあるお子さんは、早期に手術による治療を行い、数か月にわたって入院される場合が多く、県立こども病院や聖隷浜松病院などで手厚いケアを受けています。
掛川市では退院後、医療的ケアの必要があるお子さんに関しては、事前に病院でケースカンファレンスを行い、訪問看護を導入するなど、継続して支援できる体制を整えた上で退院していただくように対応するとともに、入院中から病院と連携し、退院後、速やかに赤ちゃん訪問を行い、保護者とお子さんに寄り添った支援を心がけています。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 心疾患等で手術されて退院後、お子様の保育を希望されたときに、やっぱりこども園とかでもし何かあってはいけないということで、少し立ち止まってためらってしまうようなことはないのかなというふうに思います。そして、そういったためらった行為が、その家族にしてみれば変な誤解、つまりなぜ健常でない私の子を差別するんだろうというような、そんなことを思ってしまうような事例やトラブルというのは報告されていないでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。原田こども希望部長。
◎こども希望部長(原田陽一) 基本的にお子さんを拒否するということはございません。ただ、受入体制、保育士加配等の配置等の関係で全体枠を含めまして難しい場合については、公立の園等で検討するケースも中にはございますが、基本的には民間の園についても受入体制を整えていただくし、それについての市からの支援も行いたいと考えております。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 保育を引き受ける側は、小児科に強い看護師の常駐とかというのはなかなか難しいかなというふうに思います。預かりたいのはもうやまやまなんですけれども、 1園に 1人、小さければ小さいほど預かれないというようなところはあるかなというふうに思います。設備が整っていればいいんですけれども、小児科の得意、不得意もあるだろうし、数の縛りというような今お話もあった中で運営されているというところで、採用維持というのも大変ですし、それにアレルギーとかとなりますと急変するおそれもあって、急変を見抜けない状況であれば、いつ事故が起こってもおかしくない。さらに心疾患なんていうと、なかなか環境が整っているところばかりではない、今の
答弁にもありましたけれども、そういったところの環境整備の対応について今後どのように考えておられますか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。原田こども希望部長。
◎こども希望部長(原田陽一) どこまで整えるのが万全かというのは当然ございます。ただ、今、整備していますこども園等に関して、大規模なお子さんを多く預かっている園については、看護師を常駐する形で職員として確保している園がほとんどだと思いますので、そういった中で、急変等で医療機関との連携等については対応はできるような体制は最低限整えているところではございますけれども、入園児については、個々、園のほうでもそうですし、行政、こども希望課のほうでも同様に把握しながら、個々に御心配な点の対応はさせていただければと考えております。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 同じく (2)番でお願いします。
本来は、そのお母さんがどうしたいのか、家族ができないところを支えるのが福祉だと思います。本当に必要なところに手が差し伸べられているか、どの子にもパーフェクトで、全てをお任せというのはなかなか無理だというのは承知しております。やっぱり自助努力というのも必要で、お母さんと話合いを重ねていくということも非常に大事だと思います。お母さんに何のために預けるのか、そしてまたそういった環境でいいのか、それで仕事とのバランスはどうかといった、そういったところをしっかり理解して、いろんなサポートの形を提示して、先ほどから言っている誤解のないような支援というのが必要だと思います。
それから、支援を受ける側からしますと、病院で勧められた小児慢性特定疾病を申請したものの、日々の病院の通いの支払いというのはもう泣きたくなるほど多くなるし、返金手続に行くのも大変だし、年に 1回の更新のために自分で書類を集めに回るというのも面倒くさいとのことでございます。手術にかかるお金、入院中の医療費というのは全て小児慢性特定疾患が適用されますので、大きな心臓の手術も、一時的に上限まで負担して、実質的には無料で受けることができますから、安心なんですけれども、そもそも、こども医療費受給者証を使えば未就学児はもう医療費は無料になるし、わざわざお金と手間をかけて更新なんて面倒くさいとなっても、お得感がなくて仕方がないかなというふうな感じがします。
この小児慢性特定疾病の制度の使いにくさがどこから来ているかというと、こども医療費の制度ができる前の制度だからだと思うんですよね。受給者目線に立った場合、制度の矛盾が生じているのかなというふうに思います。実際のお母さんたちは、どちらを使ってもいい、逆に使い勝手のいいこども医療受給者証を使ったほうがお得感があるんですが、市の財政のことも考えまして、国の研究機関のほうに協力をしたほうがよいと思いますので、せめて誤解のないようなサポート、先ほど言ったサポートや、こういった資料集めのサポートはもう少しできないのかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) 毎年更新というのが、やっぱりお子さんの成長に合わせて体の具合も変化があるかもしれませんので、その都度、確認をさせていただいて更新をするということで、今、やらせていただいているところですが、確かにおっしゃるとおり、お母さん、大変だと思いますので、他市とかで何か別の方法があるとかというところもちょっと調査をしながら、これから研究させていただきたいと思います。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 小項目 3点目に移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 子育て支援サービスとして、おむつやミルク購入にも使えるクーポン券を配布できないか見解を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) それでは、 (3)の質問につきまして、私のほうからお答えをいたします。
おむつやミルク購入のクーポン券の配布についてのお尋ねなんですけれども、掛川市では子育て支援サービスとして、主に児童手当の給付、それから児童を対象に自己負担の一部を助成するこども医療費助成を実施しております。
国は全ての妊産婦、子育て家庭が安心して出産、子育てができるよう、支援が手薄なゼロ歳から 2歳の低年齢期における身近な伴走型相談支援の充実や、妊娠・出産時の関連用品の購入、産前産後ケアサービス等の負担軽減を図る出産子育て応援交付金を創設し、本国会に補正予算を計上しているものと承知をしております。
クーポン券等による経済的支援については、国の新たな交付金事業の詳細を注視しつつ、補正予算の成立に合わせた事業の実施を検討したいと考えております。
また、妊産婦、子育て家庭が安心して出産、子育てできる環境づくりのため、こども医療費の助成についても、さらなる充実を検討したいと考えているところでございます。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 今、全国で子育て支援の重心が、保育の拡充から支援の質へ移り替わろうとしている気がします。子育て支援は人口増に直結するということで、かなりどこの市町も充実させているところで、今、日本経済新聞、地域報道センター編というのがありまして、強い市町村の秘密を探るというのがあります。その中で、共働きで子育てしやすいまちランキングというのがありまして、子育て費用に係る世帯、多子世帯の経済的負担軽減も子育て支援の柱の一つと考えて、病児保育の療養であったりとか、ミルクやおむつ代にも使えるクーポン券を配っている自治体も実際にあります。 1人目は 1万円、 2人目は 2万円と子供が増えるごとに金額が上がって、上限はないそうなんですが、そこまでは難しいとしても、例えばゼロ歳児から 3歳児までの毎年 1万円ずつとかというのは考えられないでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) お答えをさせていただきます。
具体的にそういうことまで今検討されているわけではありませんが、子育て支援の充実については、いろんな方策を検討したいと思っています。
掛川市におきましては、御案内のとおりかとは思いますけれども、こども園の整備ということをずっとやってきました。これは主に南部で進行してきていまして、今、新しい園の整備ということで、こども園化するときに新しい園舎の整備ということで、今度の 4月からはきとうこども園がいよいよ完成を迎えて、この 5園目の完成をもって掛川市で行ってきた施設整備も一定のめどを迎える。つまりは、国定義の待機児童も 2年連続でもう 4月時点ではゼロになっておりますけれども、ですのでそういう意味では、取りあえず園整備はもうこのぐらいにして、あとはやっぱりきめの細かいどういった支援ができるかということでやっていきたいなというふうに思っています。
クーポン券についての今お尋ねだったり、あるいは給付金ということなんですけれども、今の物価高騰とか、あるいはやっぱり子育て世帯を直撃するのは食料費の高騰で、子供がやっぱり食費がかかるかと思いますので、そういう対策について、実は今、検討しているものもあるんですけれども、いろいろな方策を検討していきたいなというふうに思っております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) それでは、大項目 3点目に進みます。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 避難タワーや津波避難の見直しについて。
東日本大震災の教訓を踏まえ、人命を守ることを最重要とし、本市では想定される死者 800人をゼロとする目標を掲げておりまして、被害をできる限り軽減し、どこの地域でも、誰もが安心して住める地域づくりを目指しております。現在、海岸線地域ビジョン実施計画策定ワークショップが行われており、今後、海岸線の交流人口拡大が見込まれ、滞留旅客などに対する安全避難や高齢者避難についても見直しが必要と考えまして、以下を伺います。
小項目 1点目、津波避難施設の見直しが必要と考えますが、見解を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) それでは、 (1)の質問についてお答えをいたします。
津波避難施設の見直しについてでありますが、南海トラフ巨大地震が発生した場合の静岡県第 4次地震被害想定の津波浸水域は、掛川市でいうと、おおむね国道 150号よりも南側、それから一級河川菊川の河口付近となっております。津波避難については、津波浸水域外のより遠くに、またより高い場所へ避難していただくことが原則でありますが、避難が間に合わない場合などの緊急避難施設として、 3か所の津波避難タワー、それから協定を締結している17か所の民間企業などの津波避難施設があります。これは、先日新しくした防災ガイドブックにも明記をされているところでございます。
引き続き、民間企業などと津波発生時における津波避難施設の使用に関する協定の締結を進めてまいります。
将来、海岸線地域ビジョンが進んでいく中で、交流人口の拡大による滞留旅客などについても同様な周知を進めてまいります。また、海岸線の観光客が増加し、既存の施設では対応できず、新たな施設が必要になった場合には、景観展望機能も併せ持ったような複合的な避難施設も研究してまいります。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 掛川市の地震・津波対策アクションプログラムでは、死者数をゼロにするために、津波避難施設の整備率が目標ということにされて、既に達成されております。私は、避難者のことを考えて、また避難するだけではなく、宿泊できるような取組へ見直すべきかなというふうに考えております。
先ほど市長がおっしゃったとおり、より遠くへ、より高い場所へ避難することになっておりまして、また困難なときはその施設を活用していく、タワーを活用していくということで、津波タワーは遠くに逃げることができない場合とか避難が間に合わない場合に避難するということになっていますけれども、先日、私、今沢区の
シニアクラブの浜見会というところに防災学習のワークショップを開催して、一緒に参加させていただきました。今沢区のある大須賀第三地区というのは、令和 2年度の高齢化率が31.8%で、 716人の高齢者数になっております。この今沢地区に伝わりますお地蔵様の顔が赤いという津波の昔話がありまして、このお話を使って命の大切さと、助け合って逃げなければならないということを確認し合いました。ワークショップでは、「はあ、年だで逃げんでもいいや」という意見も出ています。「せっかくタワーがあるだもんで、タワーまで、では声かけ合って逃げんといけないね」というようなふうに結びつけていったんですが、老老避難という問題も出てきました。やっぱり高齢の方は国道を渡れないんですよね。頑張ってもタワーまで行けるかどうかというところがほとんどだったんですね。最初に言いましたけれども、より遠くへ、より高いというところではなく、もう目標がタワーになっているんですよね。そもそも津波の避難の原則が高齢化によってできなくなっている。この老老避難というものをもっと真剣に考えて、見直しをしていかなければいけないというふうに思いますが、そのあたり御意見をいただきたいと思います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 今、議員のほうからお話ありましたように、地域によっては、やっぱり高齢者だけでお住まいになっているお宅というのもあるとは思います。そういった中で、防災の考え方として、まず、津波ということではなくて、津波も含んだ防災の考え方になるんですけれども、やはり、まず自助というのがございますけれども、その次にあるのが共助ということで、やはり老人同士ではなかなか難しいものですから、自分の地域の方が協力をし合った形で、お年寄りだけの家庭については周りの方がやっぱりサポートをしていくということが必要になるかと思いますので、そういった改めていろんな防災講座等の場でも、共助の考え方についてもう少し周知をしていきたいと思います。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 共助というのは十分分かるんですが、高齢者しか昼間いないよというような課題もあって、そういったお話が出てきたというところではあります。
私は、実は焼津市から磐田市までの避難タワー、命山巡りをしてきました。避難後のことを考えられた避難タワーや命山も確認できました。牧之原市や袋井市の避難タワーは、津波警報が解除までは帰らないと大きな表示がしてあるわけですよね。掛川市は防災ガイドブックには、考え方として、津波警報解除までは浸水域に戻らないよというのは掲載されているんですけれども、現場にも必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) すみません、現場のほうにそういった防災ガイドブックにあるようなこと、ですから津波警報とか注意報が解除されるまでというのについては、もう一度確認をさせてもらって、そういったのがついていなければ、早急にその辺についてはつけるような形で検討したいと思います。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) ちなみに危機管理監は、その警報解除とはどの程度の時間を想定されていますでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) やはりこれは地震の大きさによっても違うと思いますし、津波というのは 1回ではなくて、 2回、 3回ということで押し寄せてきますので、そういったこともありますので、いろんなことが想定されます。長いとなれば、やはり、例えば夜避難して朝までというようなことはあるかと思います。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 本市の場合は国内初のプレストレストコンクリートのタワーということで 3か所造られております。コンクリート製ということで夏場は本当に暑いと、実際に体験された方もいますし、長時間いたことありますか。40度以上ずっとというのは、なかなかそこに待機しているのが難しいというような状況でございます。今、近年の猛暑というようなこともありまして、その辺の対策も必要かと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 今、おっしゃられたように、もし夏の暑い中でそういったことになれば、当然そういった夏の対策、それがされていないと、逆に暑さで人間がやられてしまうということになりますので、ちょっとその辺については、実際に今、避難タワーの上には限られたものしか置いてありません。ビニールシートでありますとか簡易トイレ、そういったものを中心に収納しておりますので、そういった暑さ対策も含めて、今後、ちょっとどういったことができるか、ほかの町のそういった事例も参考にしながら研究したいと思います。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 他市ですと、芝生が植えてあったりとか、緑陰施設を活用した緑のクールスポット等で猛暑対策とかというもの取られているところもございます。そういった対策が必要かなというふうに私は思います。
また、先ほどもおっしゃっていましたけれども、昼間ばかりではありません。一応、階段のところには照明がついているんですけれども、なかなか見えにくいんですね。照明と照明の間なんかというのは階段が見えない、蛍光テープでも貼れば、少しは階段が見えて安全かなというふうには思います。できればそういった工夫をしていただきたいなというふうに思います。菊浜の避難タワーのところは、階段照明だけではちょっと足りないものですから、後づけで照明をつけてくれてあるのは確認しましたけれども、テープ等を貼ることも必要かなというふうに思います。
それから、簡易トイレがベンチの下に格納してあるんですけれども、このベンチもとても 1人では持てないんですよ。あれは、老老避難と先ほど言いましたけれども、高齢者ではまず持てない。そうしたら、トイレも出せない。もうかなりその対策も考えたほうがいいかなというふうに私は思います。
それから、お伝えしたいことは、今、本市のタワー、収容人数が 1平方メートルで 3人ということになっております。これ 1平方メートルで 3人って、皆さんどうでしょうか。ずっと立っていなくてはいけない状態だと思うんですよね。これで長時間の避難ってできるんでしょうか。
他市を見てみますと、袋井市、焼津市なんかは、収容人数は 1平方メートルに 1人、牧之原市は 1平方メートルに 2人。牧之原市は、高齢者や子供のマークが記されて、地面も色分けされているんですよね。排泄行為等の問題を考えても、 1平方メートル 3人というのはなかなか難しいと思いますが、その辺の設定見直し、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 今、議員のおっしゃられたように、掛川市の防災ガイドブックにも収容人数については書いてあります。これについては、今おっしゃられた、1平米あたり 2人から 3人というようなことでこの辺の人数を想定しておりますので、実際に、今言ったように、ほんの 1時間、時間にすれば短時間であればそういったことができるかもしれませんけれども、長期に、もう少し長時間になる場合にできるかというと、確かにそこについては難しいかと思いますので、収容人数については検討してまいりたいと思います。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 小項目 2点目に移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 津波避難タワーへのスロープ設置について伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) この件につきましては、危機管理監のほうからお答えをいたします。
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 津波避難タワーへのスロープ設置についてですが、津波避難タワーを建設する前に、命山も含め、様々な避難施設を検討した中で、強固な津波避難タワーを選定し、 3基を建設いたしました。建設に当たり、階段ではなく、らせん状のスロープ形式の津波避難タワーについても検討いたしましたが、スロープ形式の場合は避難者の避難時間を増大させることから、階段の幅を 2メートルと広く取り、共助の精神で、高齢者やお体の不自由な方をおんぶする、または抱きかかえるなど、そういったことによって避難者が助け合って避難することといたしました。
そのため、新たにスロープを設置することについては難しいと考えておりますので、先ほど申し上げた民間施設の活用を進めてまいります。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) タワーの上に救助担架フレストがあったような気がします。あれは、大人 3人が肩にかけて運んだりとかということで、 5人ぐらい必要かなというふうに思います。そうやって考えると、近隣市のように避難タワーや命山にスロープがついているというのは、他市はうらやましいなというふうに思います。できれば見直していただければと思いまして、 (3)番目に移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 弁財天川の津波や遡上についての対策を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) この件につきましては、都市建設部長からお答えいたします。
○議長(松本均) 松永都市建設部長。
◎都市建設部長(松永努) 弁財天川の津波遡上対策についてですが、弁財天川の管理者は静岡県となりますが、河口付近は低平地が広がっており、防潮堤完成後も津波遡上による周辺部への浸水被害の影響が懸念されます。
掛川市では、袋井市とで構成する弁財天川水系改修促進期成同盟会により、河口部における津波遡上の具体的な対策方針の検討について要望しております。両市ともに防潮堤整備が順調に進んでいる中、付近住民のさらなる安全安心確保のため、対策方針の策定と対策工事の早期実施に向け、より一層強く要望してまいります。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 弁財天川の河口は西大谷川、坊主淵川の支川の合流地でもあり、津波による影響の被害が大きいなというふうに思います。第 4次の地震津波想定に基づくレベル 1の津波を計画避難としている海岸線部分と一体となっていることはもう十分承知しているんですけれども、この弁財天川の流域は、かつて横須賀城があって、陸運と海運の拠点として栄えてきたことから、地域住民は横須賀城下であったことの誇り、それから流域文化の歴史を大切にしています。歴史的には、宝永地震によりまして河口部が隆起したことで潟湖の陸地化が進んだところで、中下流域には勾配がほとんどなく、平たんな地形で、標高が低いことから、浸水被害に対して脆弱な流域だということです。
心配しているのは、海岸に行かれた方は御存じかとは思うんですが、全国的でもあるんですけれども、弁財天川の河口の付近の海岸侵食による津波被害の影響です。市はこの浸食による影響をどのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。松永都市建設部長。
◎都市建設部長(松永努) 県のほうでは、現在、この対策について計画を、方針を進めていただいております。川の整備方針というものを今策定中、整備計画というものはまたその後ということになりますけれども、浸食も含めて、津波に対しては、まず弁財天川自体の堤防のかさ上げ、これによって浸水の被害を軽減しようという対策が考えられているようでございます。
あと、その前に水門を整備するのか、または堤防を整備するのかというところで比較検討しているようですけれども、これについては水門の整備というのが非常に事業費が大きくかかるということで、比較した場合には、堤防のかさ上げということを選択ということを今考えているようでございます。
いずれにしましても、今、まだ対策方針を策定中ということですので、それを早く進めていただくようにということで、改めてうちのほうは要望していきたいというふうに考えております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
残り時間 2分55秒です。
◆9番(
藤原正光) 弁財天川の河口部は、潮位の変動によって生じる環境を利用して生きている生物もいます。良好な生育環境でありまして、水質浄化作用を有する干潟が形成されているというふうにあそこは思います。これらの河川環境、環境保全と津波対策についてはどのような見解をお持ちでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。松永都市建設部長。
◎都市建設部長(松永努) 先ほどの
答弁でも申し上げましたとおり、大分平たんな地形であるということは認識しておりますので、今、進めております堤防の整備、防潮堤の整備ですね、そちらのほうをさらに早く進めていくとともに、今、議員がおっしゃったような対策についてもどのようなことが考えられるのか、今後どのような対策が必要なのかということも一緒に併せて考えていきたいというふうに思います。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
◆9番(
藤原正光) 弁財天といいますと、恒常的な河口閉塞というのも農業被害が出て課題になっておりますので、ぜひそういった対策と、干潟や流域内の水田の多様な河川環境、そういったものと地域住民の命を守るという、そういった川づくりを目指していただきたいなというふうに思って、 (4)番目に移ります。
○議長(松本均) お進みください。
◆9番(
藤原正光) 広域避難所以外のテント泊などを希望する方や、帰宅困難者対策として車中泊を希望される方など、大勢の方が避難できる防災公園が必要と考えますが、見解を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) 私のほうからお答え申し上げます。
防災公園についてでありますけれども、掛川市内では、22世紀の丘公園を地域防災計画で避難場所としており、また、掛川市内の52の公園が指定緊急避難場所になっております。
また、掛川市では、広域避難所以外への避難として、自宅、親戚・知人宅、地域の公会堂、車中泊、キャンプなどの分散避難の周知に取り組んでおります。車中避難場所については、令和 3年度に民間所有の駐車場を一時的な避難場所としてお借りし、車中泊避難等を行うことができる場所として、災害時等での施設利用の協力に関する協定を締結いたしましたので、引き続き、こういった同様の協定締結についても進めてまいりたい、そのように考えております。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
残り時間 1分54秒です。
◆9番(
藤原正光) 現在、海岸線地域ビジョンの実施計画の策定ワークショップが行われておりますが、今後、アクティビティの推進やサイクリング、観光農園などで訪れる方が増えていくはずです。掛川市の防災意識の高い
まちづくりを推進する条例では、市は基本理念に基づいて、市民や事業者が日頃から災害を想像し、いざというときに行動できるように、防災意識の向上と災害に対する行動力を養うため、効果的な啓発を実施しなければならないということを義務づけております。 150号線の北側とか、県道の見えるところでも、御前崎市のように災害時テント泊場という大きな看板を立てて、日常、サッカーやグラウンドゴルフができるような、市民が使って、災害時には車中泊、テント泊ができる場所が必要だと思います。そういった看板を見て、通過される方が、掛川市は防災意識が高いまちだねというふうに思ってくれればいいかなというふうに思っております。
また、観光客はなかなか案内看板がないと避難ができないということを言われておりますので、もう少し先ほどの避難タワーや、そういった防災公園がもしできれば、そういったところへの案内看板も増やしたほうがいいかなというふうに思います。
また、コロナの面でも、最近は住環境を担う避難所というのはさらに問われておりますので、そういったところにもテントが必要かなというふうに思いますが、改めてもう一度お伺いしますけれども、車中泊、テント泊できる防災公園はいかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) 車中泊やテント泊、防災公園みたいなものが一番ふさわしいわけなんですけれども、なかなかそういう新たな公園を造るというのは難しいところもありますので、既存の場所とか施設の活用ということを基本に進めていきたいなと思っています。
今日のやり取りの中で若干気になるところもありましたので、まとめも兼ねて申し上げますけれども、避難タワーのことについて、今日、お話がございました。本当に
藤原議員、これまでも度々この防災のことについて質問いただいて、本当に御自身お詳しいというふうにも思っていますけれども、やっぱりあくまで避難タワーというのは緊急避難措置であって、まず避難する場所として目指す場所ではない。ほかに場所がないときに、やむを得ずに避難する場所だということは重ねて申し上げたいというふうに思っています。
こういうことを言う理由は、私は以前、陸前高田市、東北で経験がございますが、そのときに、あのときは避難タワーというものがあったわけではないんですが、ちょうど陸前高田市の海岸の近くに道の駅が、結構高い建物があったんですね。そちらが実質的避難タワー的な役割を果たして、そこに上まで避難された方がおられます。 4名ほどだったと思いますが、その屋上で何とか命からがら助かりました。しかし、そこに物すごく、一番てっぺんのところまで津波が来たので、もう生きた心地はしなかっただろうというふうに思います。つまり、どんな高い建物であっても、それより上には上れないというところまで上ってしまえば、それ以上逃れる場所はない。避難タワーはもちろん高い建物ではありますが、それだって 100%安全とは言えないというのが避難タワーというものだと思います。
ですので、私の認識としては、よく河川等の水害のときに垂直避難が必要だという言い方をします。自宅の 1階にいるより 2階に上がってください。それは 1階より 2階が安全だという意味であって、 2階にいれば絶対安全だという意味ではありません。本来であれば、川の近くの自宅であるならば、川から離れた場所に避難するのが望ましいです。だけれども、その時間的な余裕がないとか、どうしても足が悪いようなケースだってあるかもしれませんけれども、やむを得ないときに、 1階にいるより 2階のほが安全だという意味でやっているわけですね。ですので、避難タワーもそれと同様に考えていただいて、まず避難場所として逃げる場所ではなくて、それよりほかに逃げる。もっと遠くであったり、海から遠く、それからほかに高い高台というのがあるのであれば、それを目指していただくというほうが望ましいというふうに思っておりますので、掛川市の避難タワーは、よその命山等とは違って、もう避難することだけを目的に造られているものなので、単なる塔なので、なかなかスロープとかは難しいと思いますが、ただ、そういういざというときにの避難のときに支障にならないように、話にあった照明とか、あるいはちゃんと避難のときの機能を果たせるかというところについてはメンテナンスをやっていこうとは思いますけれども、津波が起こったらまず避難タワーを目指してくださいねということを市のほうで言うつもりはございません。ということをちょっと 1点申し上げまして、ちょっとまとめ的なコメントにさせていただきました。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 9番、
藤原正光議員。
残り12秒です。
◆9番(
藤原正光) 今回、 3つとも見直しの必要性を訴えさせていただきました。改めて見直しの期待を込めまして、私の
一般質問を終わります。
○議長(松本均) 以上で 9番、
藤原正光議員の質問は終わりました。
この際、しばらく休憩とします。
午前10時13分 休憩
午前10時30分 開議
○議長(松本均) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を継続します。
3番 橋本勝弘議員の
一般質問
○議長(松本均) 3番、橋本勝弘の発言を許します。御登壇ください。
〔3番 橋本勝弘議員 登壇〕
◆3番(橋本勝弘) 皆様、こんにちは。傍聴においでいただいている皆様、
インターネット中継を御覧になっている皆様には、心から感謝を申し上げます。
議席番号 3番、新しい風の橋本勝弘でございます。
今日は、カタールの現地時間でございますが、命運を分けるスペイン戦があります。森保監督の戦術が奇跡を起こすか注目されますが、監督が倉真と御縁があるということで、大変誇りに感じております。時々お墓参りにもお見えになるということで、新東名を使われるかどうか分かりませんが、使われた場合は、掛川パーキングエリアまでお見えになって、まだ下りることができないのかと嘆かないか大変心配をしております。
さて、地方分権改革につきましては風前のともしびとの声も聞こえますが、先々月の27日、静岡市で関東地方知事会議が開催され、10都県の知事が地方分権の共同提案をされたとの記事が出ておりました。地域のことは地域で決める、地方分権の推進はこれからも大変重要であると改めて感じたところでございます。所管省庁は内閣府でもありますので、
久保田市長の意気込みをぜひお聞かせいただければと存じます。
地方分権の推進に関する決議が衆議院本会議で決議されたのが平成 5年 6月、その 2年後には機関委任事務の廃止と自治事務・法定受託事務の創設を柱とする地方分権推進法が施行され、明治改革、戦後改革に続く第 3の改革の一環をなすとも言われている地方分権改革がスタートし、20年以上の歳月が流れました。
令和 4年 4月 1日現在における都道府県別の市町村への権限移譲件数は、静岡県が全国一の 125の法律に及び、 2位が新潟県の 114の法律、以下、大阪府、広島県、埼玉県と続きます。県内の状況を見ますと、掛川市が政令市を除いて、藤枝市、磐田市に続く 3番目ということで、静岡県と同様、掛川市も地方分権への取組を積極的に行っているものと考えます。
釈迦に説法じみて恐縮ですが、地方分権が求められる理由としては、 1つ目は、地域の実情に即した政策展開と個性ある地域づくりを進めるため、 2つ目は、住民の参画と政策決定の関与を可能とするため、 3つ目は、受益と負担の関係が明確になることなどが普遍的な理由として挙げられております。以上の地方分権が求められる主な 3つの理由を踏まえ、通告に従い、地方分権の推進と地域の実情に即した政策展開について、小項目 6点で一問一答方式により質問をさせていただきます。
小項目の 1番目は、これまでに 1,000近い事務の移譲を受けていますが、例えば、事務処理の効率が高まったとか、裁量権が拡大した、これが本当はこの地方分権改革の一番重要な点なんですが、この辺をしっかり活用していないというふうに感じるところはあるんですが、裁量権の拡大、これがかなり重要な効果のはずです。法令解釈の余地の拡大などの成果、逆に事務負担の増加や専門人材の不足などの課題、これまでの権限移譲に伴う成果と課題についてお伺いします。
第 1次地方分権改革がスタートしてから累次の一括法の成立を重ね、平成26年度からはこれまでの国主導の改革方針を転換し、地方公共団体の発意に基づく改革を推進する提案募集方式を導入して、地方の現場の声が国の制度を動かすことができるようになったところであり、県においても市町の意向をできる限り尊重する手挙げ方式に変わりました。全国一律に行う権限移譲から、希望する自治体に選択的に移譲する手挙げ方式、小項目の 2番目として、この手挙げ方式による提案・要望への取組状況についてお伺いします。
小項目の 3番目に入ります。まずは農業の現状についてでありますが、令和 3年度版掛川市統計書によれば、ここ 5年間で総農家数は 3,382戸から 2,075戸の39%減。これは掛川市統計書に載っているものです。総農家数というのは販売農家と自給的農家を合わせた農林業センサスの用語ですが、自給的農家というのは、経営耕地面積が30アール未満、年間の農産物の販売が50万円未満という方々のことを自給的農家と言うそうですけれども、その数が大変減っていると。また、経営耕地面積は14%減の 2,950ヘクタール、農業算出額は 8%減の 133億円など、いずれも厳しい数字が並んでいます。特に深刻なのは、総農家数の減少が39%と少し驚きの数字ですが、並んで厳しいのが、総農家数が減れば必然的に増える耕作放棄地の状況ではないかと思います。ここ 4年間の耕作放棄地の推移を見ますと、平成30年度が 938ヘクタール、令和元年度が 963ヘクタール、 1年空いて令和 3年度が 1,246ヘクタールと、ほぼ毎年 8%の割合で増加し、 4年間では33%増と、大変に憂慮される状況です。
農業振興地域整備に関する法律、いわゆる農振法の第13条第 1項には、この農振計画の変更について、市町村が遅滞なく農業振興地域整備計画を変更しなければならない理由として 3つ挙げております。 1つ目は、農業振興地域整備基本方針の変更、 2つ目が、農業振興地域の区域の変更、 3つ目が、「基礎調査の結果により又は経済事情の変動その他情勢の推移により必要が生じたとき」と規定しています。先ほどの掛川市農業の状況は、一刻も早く計画を変更すべき状況にあると思います。
農業振興施策を総合的・計画的に推進するための基本指針は掛川市農業振興ビジョンが位置づけられておりますが、振興ビジョンを実行するフィールドである農用地区域を明確にするという重要な役割を担うのが掛川市農業振興地域整備計画であり、計画案については市民に縦覧し、農用地区域内にある土地の所有者は意義を申し立てることができると法律に規定されています。農家の方々に取りましても大変な重要な計画であり、小項目 3番目として、令和 7年度に向けて変更を予定している掛川市農業振興地域整備計画、農地法の第 2条の 2には、農地の所有者に農業上の適正な利用を課しています。昨日の代表質問でも不作為という言葉がありましたが、農家の方が耕作放棄をするというのは、農地法の中で課されている義務を放棄する、まさに耕作放棄という不作為に当たるんですね。それでも耕作放棄をせざるを得ないと、そういう状況の中、この農用地区域内の惨状を、惨状というと言い過ぎかもしれませんが、耕作放棄地が増える状況をどういうふうに解決していくのか、農振計画の方向性についてお伺いします。
先月の 2日、西郷地区集会において参加された方から、周りが農地ばかりで、五明地区でも、これは五明とおっしゃったものですからね、五明地区でも若い人が南に出ていってしまうと、人口減少が心配であるという発言がありました。倉真から見れば五明も随分南ですが、この方のおっしゃっているのは和光とか御所原のことでしょうか。この発言を受けまして、市長はその場で、土地を縛りつける制度は時代遅れ、国の制度で私どもも苦慮していると、大変私と同調するというか、同じ意見をおっしゃいました。土地を縛りつける制度は時代遅れ、国の制度で私どもも苦慮していると発言されました。
また、最初に説明しました先々月の関東地方知事会議での10都県知事による地方分権の共同提案、この 2つ目に事務・権限の移譲というのがあるんですが、国の役割は外交・安全保障などに特化し、住民に身近な行政はできる限り地方に委ね、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決められるようにするという観点から、これまでに移譲した事務・権限にとどまらず、地方が強く求めてきたハローワークや中小企業支援のほか、いまだ国の関与が残されている農地転用に係る事務・権限などの移譲についても、地方の意見を十分に踏まえ、積極的に取り組むことと共同提案しています。
地域の実情を熟知した掛川市が農業政策を進める上で、時代遅れで、苦慮している制度があれば、県または国に対して地方分権改革を提案、要望することが課題解決のスタートであり、またトップの考えが職員に伝わることは大いに意義があると考えます。
そこで、小項目 4番目として、地域の実情に即した政策展開を踏まえれば、農業振興地域整備計画は地方分権改革の視点から改善の必要性があると考えますが、見解を伺います。
次に、住民の参画についてお伺いします。地方分権改革の究極の目的は住民の自治の拡充にあると、地方分権改革一筋に携わってこられた西尾勝先生が述べられています。先生は、残念なことながら今年 3月にお亡くなりになりましたが、地方分権の究極の目的は住民の自治の拡充とおっしゃっています。
第 2次掛川市総合計画ポストコロナ編においても、協働の
まちづくりの理念を掲げています。本年度は29回に及ぶ地区集会の開催が予定され、学校再編計画の説明会も学校区ごと開催するなど、ウィズコロナ時代を迎える中、熱心な取組には敬意を表します。
協働の
まちづくりを進める組織については、掛川市協働による
まちづくり推進条例第 8条に規定している地区
まちづくり協議会が中心的な役割を担っていますが、継続した活動基盤の確立や事業活動のさらなる充実、法律上の責任の明確化や対外的な信用の獲得などの課題が任意団体の
まちづくり協議会にはあります。こうした課題を解決し、住民の参加と政策決定の関与を一層充実させるため、地区
まちづくり協議会の法人化が必要と考えますが見解をお伺いします。
先日、新聞に浜松市の高校生の投稿が掲載されていました。「私は国のお金でもっと子育てしやすい環境をつくることが最優先だと考えます。母から給付金額が減ったということを聞き、それでは子供を育てる財力がなくて産むことを断念してしまう夫婦が多くなるのではないかと考えました」という内容でした。人口減少が加速し、税収も限られる中、ソフト・ハード両面で子育てしやすい環境整備を進めるためには、やはり受益と負担の関係を明確にすることが求められます。
平成24年に成立したいわゆる子ども・子育て関連 3法の成立からやや遅れた平成27年度から、掛川市においても本格的に認定こども園整備の検討を開始し、南部を中心に新たな 5園の整備を一気に進め、大きな成果が期待されます。先ほどの
藤原議員への
答弁でも、市長は、施設整備が一段落し、きめ細かな支援策をとおっしゃって、まさにそのとおりなんですけれども、この認定こども園の整備については、南部について大きな意義ある整備というふうに考えますので、しっかりその辺の成果についてお聞きしたいなということで、最後の質問でございます。受益と負担の関係を明確にする意味でも、認定こども園整備の期待される成果についてお伺いし、登壇での質問とさせていただきます。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
〔
久保田崇市長 登壇〕
◎市長(久保田崇) 橋本議員の御質問にお答えをいたします。
なお、小項目の (2)と (3)につきましては、後ほど担当部長から
答弁申し上げます。
まず、 (1)の権限移譲の成果と課題についてでありますが、令和 4年10月 1日現在で48法令の 966件の事務について権限移譲を受けております。そのうち、旅券法に基づくパスポートの交付等は、各種手続や相談が身近な市役所で可能になったことで、利便性が向上したというふうに承知をしております。一方で、商工会議所法に基づく商工会議所への指導監査等、年間取扱件数が少ない事務においては、専門知識や事務処理のノウハウの蓄積が難しく、事務執行を図る上で課題となっているところでございます。
次に、 (4)の地方分権改革の観点からの農業振興地域整備計画の改善の必要性についてでありますが、平成28年に施行されました第 5次地方分権一括法において農地法及び農振法の改正が行われ、一部の許可で権限移譲が行われました。この改正においては、それぞれの法の目的等についての改正はなく、権限移譲を受けようとする市町村は転用許可制度を適正に運用し、優良農地を確保する目標を設定するなどの要件を満たす必要があります。そもそも優良農地の確保は、国民の食料の安定供給につながる農政の基本であります。掛川市農業振興地域整備計画の策定ではこの基本を踏まえつつ、基礎調査に基づき地域の実情を反映させてまいります。
なお、農用地区域からの除外に関する個別の案件につきましては、制度上の要件等に照らし合わせて判断してまいります。
次に、 (5)の
まちづくり協議会の法人化についてでありますが、
まちづくり協議会が今後さらに活動の幅を広げ、組織と事業を持続化していくために、将来的に法人化した組織に発展することを目指しております。地域の課題解決や絆づくりを主に取り組む
まちづくり協議会の活動内容を考慮しますと、社会的な信頼性が得られ、様々な取引や契約、寄附が受けられるNPO法人が適していると思われますが、認可地縁団体や非営利型一般社団法人など多様な法人制度がありますので、それぞれの特性を踏まえて選択できるよう情報提供してまいります。
また、法人化については、活動の発展や持続化が見込める一方で、事務的負担や社会的責任が伴いますので、地区の中で法人化の必要性やメリット等を丁寧に話し合い、合意形成を諮った上で進められるよう、必要な支援に努めてまいります。
次に、 (6)のこども園整備の期待される成果についてでありますが、平成27年度に設置した大東大須賀区域認定こども園化推進委員会からの提言により、公立幼稚園 8園と私立保育園 5園を民設民営の認定こども園 5園に再編整備することを決め、平成29年度のおおさかこども園の建設に始まり、来年 4月のきとうこども園の開園により、この事業が完結いたします。
期待される成果については、地域の子供が保護者の就労の有無にかかわらず、同じこども園に通えるようになったことや、異なる年齢の集団活動が可能となったことが上げられます。また、中学校区学園化構想における市民総ぐるみの教育の推進などと連携し、地域の誇りになる園運営を目指しております。このため、平成28年12月に公私立全園、公立と私立の全園で、全ての園で構成する「かけがわ乳幼児教育未来学会」を設立し、切磋琢磨して実践研究することにより、質の高い乳幼児教育・保育を展開しております。
私からは以上であります。
○議長(松本均)
答弁を求めます。平松企画政策部長。
〔平松克純企画政策部長 登壇〕
◎企画政策部長(平松克純) 私からは、小項目 (2)について
答弁申し上げます。
手挙げ方式による取組状況についてですが、記録の残る平成29年度以降では 6法令の28事務について権限移譲を受けておりますが、手挙げ方式で移譲を受けた事務はございません。
以上でございます。
○議長(松本均)
答弁を求めます。二村産業経済部長。
〔二村浩幸産業経済部長 登壇〕
◎産業経済部長(二村浩幸) 私からは、小項目 (3)について
答弁申し上げます。
掛川市農業振興地域整備計画の方向性についてですが、農業振興地域の整備に関する法律の規定では、おおむね 5年ごとに行う基礎調査の結果に基づき、必要に応じて整備計画を変更することになっており、令和 5年度から基礎調査に入ります。策定に当たりましては、法の規定に従い、国の農用地等の確保等に関する基本指針及び県の農業振興地域整備基本方針の考え方との整合性を図るとともに、おおむね10年を見通し、優良農地の確保と有効利用を図る内容としてまいります。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。小項目の番号を述べてから発言するようお願いいたします。 3番、橋本勝弘議員。
◆3番(橋本勝弘) 一応、小項目の (1)から (6)まで一通りということで。
○議長(松本均) はい、 (1)からお願いします。
◆3番(橋本勝弘) まず、権限移譲のこれまでの成果と課題について。一応、市長が答えてはくれましたが、どこにも書いてあるマニュアルどおりの答えということで、確かにそうなんですけれども、この地方分権改革の意義というのは、まさに市長に言うのは非常に恐縮ですけれども、機関委任事務から自治事務に変わりまして、これまでの通達が通知という位置づけになり、技術的な援助という、全て国からのいろいろなこう書いてありますので、政令にしろ、ガイドラインにしろ、基本的には技術的な援助に変わったんです。あくまでもアドバイスということであり、それをどういうふうに地域の実情に合わせ工夫をしていくというのが、本来の地方分権改革の趣旨であって、その中から要するに、条例の制定権も拡大したし、そのものについて、我々含めて、議員、当局が条例を定めて地域の実情に合わせていくということが重要であると、これは本に書いてあることを言っているんです。
1つ、この成果の捉え方と、あと自分の市だけではなく、全国でいろんな改革をしているんです。それが法令改正につながっている例として、たまたま昨日、代表質問の中でも出てきました放課後児童クラブ職員に対する基準、省令は放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令、これは令和元年度に改正されています。今回進められた地方分権では、施設とか公物の設置管理の基準については、基本的に従うべき基準、それから標準、それから参酌すべき基準というふうに変えられました。昨日のものはまさに、勝川議員が資料でつけていましたが、参酌すべき基準なんです。
参酌すべき基準というのは、言葉どおり地域の実情に応じて、異なる別途の基準を条例で定めることができるんです。これはいろいろ詳しいので御存じだと思いますが、例えば資格、保育士、社会福祉士等の基礎資格及び一定の研修受講、これが従来の資格でしたが、もうこれは取り払われたんです。もう参酌すべき基準ということになりましたので、条例で変えられるんです。かつ支援の単位、今まではおおむね40人以下を 2人以上という人数を配置しないといけなかったんですが、全国の例でいうと、大体 3割ぐらいが新しい条例を設けて、例えば土曜日なんかは20人ぐらいの子供しかいない場合は 1人の支援員で対応しているという事例もありますので、こういったことも地方分権改革の推進なので、ぜひその点をしっかり全国の事例も踏まえて検証していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。平松企画政策部長。
◎企画政策部長(平松克純) 今おっしゃられたとおりだと思いますので、またその辺、全国の事例を我々もしっかり勉強して、我々に当てはまるものがあればまた適用していくということで、進めていきたいと思います。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 3番、橋本勝弘議員。
◆3番(橋本勝弘) いろいろコロナ対応とか災害対応等お忙しいと思いますが、企画政策課は今年、学校再編は教育委員会に行きましたし、公共施設マネジメントは資産経営課ですか、ということですから、企画政策は能力を有り余らせていると思いますから、ぜひこういった少し余裕ができれば、いろんな全国の事例も調べて、掛川市の行政改革に取り組んでいただきたいと。
小項目の 2番目に。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆3番(橋本勝弘) 手挙げ方式、先ほどないとおっしゃいましたけれども、市長も言われた課題、専門人材が足りないとか、かえって事務効率が低くなったとか、そういったものについては逆に返すこともできるようになりましたので、そういったこともまた検討いただければいいと思うんですが、 1つお願いといいますか、先日の西郷の地区集会で市長も要するに、時代に合わない制度と苦慮しているとおっしゃいましたので、これをぜひ検討いただけないかお聞きしたいんですが、令和 2年度に、地方分権改革に関する提案募集ということで出ているんです。それは、農振法の今、県の同意が必要としておりますけれども、この同意を市町村に移すと、これはなかなかちょっと難しい。同意を市町村に全部移すと農転の 4ヘクタール以下の考え方は一緒で、市町村が全部その中で消化するんですが、県が同意をということで、先ほど来、部長も県が県がと、国が国がとおっしゃいますが、これはやはり、まずは地域の実情に即した市町がしっかり現状を把握して、どういうふうな方法がいいかと。そのときに、八王子市それから花巻市、徳島県、宮崎県が共同提案で出しているんですが、農業振興地域の指定がかえって市街化調整区域の利活用を阻害しており、掛川市の場合は線引きがないですから、さらにハードルが低いと思うんですが、担い手のない農家が土地を手放すことができなくなっている。そうした農地をそのまま放置することは、耕作放棄地、遊休農地をつくり出していると。農業振興地域の指定、区域の変更及び廃止の決定権限を市区町村に移譲することにより時間が短縮し、決定権を持つことにより、土地のグランドデザインを基礎自治体として機動的に柔軟に対応できるというような提案をしていますので、ぜひ磐田市、掛川市、菊川市の発想の新しい市長から、ぜひ共同提案を検討していただければと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(松本均) 橋本議員、これは (2)でよろしいですか。手挙げ方式のほうですね。
◆3番(橋本勝弘) そうです。
○議長(松本均) 農業振興地域は (3)ですので、 (2)のほうの話でよろしいですか。
◆3番(橋本勝弘) 関わりがありますが、手挙げ方式の中で一つの例としてどうでしょうかということです。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) 今御提案もいただきましたけれども、どういう要望を具体的に上げていくかについては、その範囲、中東遠の地域がいいのか、それとも県内全域、県内にも市長会という組織があり、また全国市長会等につながっていくわけなんですけれども、そういうのがいいのか。やり方はいろいろあるというふうに思います。それから、この要望の中身についても、地方分権という分権のところで求めていくのがよいのか、それとも分権というのは許可権限が変わるだけで、制度の仕組みとしてはそのまんまですよね。なので、仕組み自体が、農用地区域とかというふうなものが今のままでよいのか。これは農地法とか農振法もかなり古い法律ですので、そこのところも含めてちょっと吟味をした上で、要望を上げていきたいなというふうに考えております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 3番、橋本勝弘議員。
◆3番(橋本勝弘) ぜひ前向きに検討をいただければと思います。
小項目の 3に移ります。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆3番(橋本勝弘) とにかく、同じ言い方なんですけれども、振興計画、法の規定に従い、県の基準に従いということになるんですが、それではちょっとお聞きするんですが、農用地、農業振興地域整備計画の重要な部分、エリア決めの中で、農用地はどういうふうに規定されているのか、どういうふうに考えているのかお伺いします。
○議長(松本均)
答弁を求めます。二村産業経済部長。
◎産業経済部長(二村浩幸) 農用地として指定する土地、これにつきましては、集団的要件10ヘクタール以上、あと農業生産基盤整備事業の対象地、過去にそういった基盤整備が行われた土地であるとか、そういった基盤整備を行うべき土地については、当然指定すべきということになっております。あと、土地改良施設の用地、土地改良事業を行ったところです。そういったものについても青地に指定すべきということになっております。あと農業用施設用地、これについては 2ヘクタール以上のものは、もう青地に指定しなさいということになっております。あと、集団的農用地であるとか基盤整備を行った土地に隣接する農地については、青地として指定しなさいと。将来的にエリア拡大、受益拡大をしたときに必要となる土地として青地に指定しなさいという一体的利用ができることが見込める土地ということですね、そういったことで青地に指定しなさいということになっています。あと、その他農業振興を図るために必要な土地として、そのほかのものについては指定すべきものを判断して指定していくということになっております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 3番、橋本勝弘議員。
◆3番(橋本勝弘) ちょっと聞き方が悪かったのですが、農用地というのは農振法の中でも農地法の中でも規定されておりまして、耕作の目的に供される土地となっているんです。耕作の目的に供される土地というのは肥培管理をして耕作している土地、もしくはそれをやっていなくても、すぐに耕作できる土地のことを農用地と。農用地イコール耕作の目的に供される土地なんですよ。
それでお聞きするんですが、耕作の目的に供される土地の中で、では荒廃農地のB分類、これは農業委員会の調べでは 1,200ヘクタールぐらいある中で、かなり 8割ぐらいがB分類になっているんですが、B分類はどうされているのかお聞きします。
○議長(松本均)
答弁を求めます。二村産業経済部長。
マイクを少し近づけてもらっていいですか。
◎産業経済部長(二村浩幸) はい。今の御質問のB分類、農業委員会で判断している農地の利用の状況に基づいて判断するものでございますが、B分類というものは、復旧が困難な農地として判断された土地となっておりますので、現状そのままでは当然農地としての利用が見込めない土地というふうに判断しております。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 3番、橋本勝弘議員。
◆3番(橋本勝弘) 荒廃農地のB分類というのは、すぐには復旧できない土地なんですね。ですから、それを農用地に今従前の数字だけ見ると、荒廃農地のB分類も農用地、または、まさか青地にはなっていないと思いますが、昨日の鈴木議員の話でも、農用地内の全部の白地を合わせても 1,200ヘクタールとおっしゃいましたが、 1,000ヘクタールぐらいB分類があるんです。県が県がというので、県の指針を見ると、県の農業振興地域整備基本方針を見ると、農業利用が困難な荒廃農地については非農地化を促進しなさいとなっているんです。非農地化については、境界が確定していないとか、いろいろ難しいというのは承知していますけれども、この辺も令和 7年度に向けては、ぜひしっかりどうするのか判断していただきたいなということで、これは要望ということで、時間もあんまりないので、次の小項目 4に移ります。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆3番(橋本勝弘) 先ほど、基礎調査、これ、基礎調査が大事なんですよね。 5年に一度に基礎調査をやるんですよ。いろんな項目を調べて、これは大変な苦労だと思うんですね。かつ、農地法の中では、農地の利用状況を毎年調べなさいとなっている。そのもとで今の数字が出ていると思うんですけれども、そういったしっかり地道につかんでいる状況を、やっぱりこの農振計画に反映させるべきだと思うんです。
その辺でまず 1つ、私はやってほしいなと思うんですが、今回は改正ということなので、改善について 1つ、また提案ですが、先ほど、市長もこれは制度も古いし、制度を変えるのがいいのか、考え方を変えるのがいいのかとおっしゃいましたが、前回も言いましたが、農振除外、他県の例を調べましたが、静岡県の場合は随時受付をやっています。これは非常にいいことで、基本的には市町村が法令で計画をつくるので、そこまでする必要がないという説もあるんですが、 2回やっていただいているというのは非常にいいことなので、それはいいんですが、添付書類が少しハードルが高いと。前回も言いましたが、徳島県は要するに、自分が除外申請する場合については、自分の持っている土地だけでいいよとなっているんです。だけれども、掛川市を含めて県の指導だと言いますが、そんなことどこにも書いていないんです。青地を守りたいためにそうしていると思うんですが。それで、徳島県に聞きました。そんな緩い制度でいいんですかと言ったら、徳島県の農林水産政策課は、自己所有地の場合は自己所有地一覧だけでいいのですと。本省から指導がありませんかと言ったら、そんな細かいことまでは指導はありませんとおっしゃいました。では、農林水産省に聞きました。農林水産省の農村振興局農村計画課に聞いたところ、これは市町が判断することなので市町に聞いてくださいと。それで、市町に聞きました。徳島市農林政策課のワキさんという方が丁寧に答えてくれました。徳島市では、自己所有地について除外申請すれば所有地一覧だけでいいと。何でかと言ったら、所有地以外を転用する場合については、そこまでしてあえて人に売って青地を除外する必要があるかどうかの候補地比較検討表を求めているということですので、ぜひ他県の事例も含めて、本当に自分がやっているところが適正かどうかというのを調べていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。二村産業経済部長。
◎産業経済部長(二村浩幸) 今、お話があったのは徳島県のパターンだと思いますが、静岡県については一応、そのような御指導は受けておりませんし、基本的に他人の青地ということではなくて、他人の白地に誘導する。転用可能な土地を選定していただくということで、保全すべき農地については保全していくと。将来生産性を高める基盤投資を行うときに、そこが虫食い的にチドリになってしまっていては、事業効果が得られないということから、静岡県とも協議をしておりますが、そこについては他人の土地であっても白地に誘導していきたいという考えに基づいて指導させていただいております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 3番、橋本勝弘議員。
◆3番(橋本勝弘) 気持ちも分かるし、優良農地はしっかり守ってもらいたいし、そういう所有地を除外申請する場合についても、青地の中の一軒家を認めるとかそういうことではなくて、申請のハードルは非常に、掛川市にしろ、静岡県にしろ高いので、そこは全国の事例を見て、本当にそれが正しいのかと。農林水産省に聞きましたけれども、農林水産省は市町が判断するんですよということですから、県がとか、県の指導とかではなくて、掛川市の考えをしっかり持って県に当たってほしいなと。
小項目の 5番目にいきます。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆3番(橋本勝弘) 地区
まちづくり協議会というのは、自治法第 260条の 2第 1項に規定する地縁団体に該当すると思いますが、それでよろしいでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。都築協働環境部長。
◎協働環境部長(都築良樹) 結論からすると該当しません。
地区
まちづくり協議会みたいな小規模多機能自治組織というのは、今のところは権利能力なき社団です。ですので、法人格がない以上、様々な課題も抱えているわけなんですけれども、このことについては、実は平成28年に国の有識者会議がありまして、全国の地区
まちづくり協議会みたいな小規模多機能自治組織は、どのような法人格が望ましいかという検討が行われました。そのときには、結果としてNPO法人がこの制度を運用するのが一番望ましいだろうという結論に至っていまして、掛川市でも同様と考えています。したがいまして、今、議員がおっしゃったその法律に基づく法人ということではありません。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 3番、橋本勝弘議員。
◆3番(橋本勝弘) 部長がそうおっしゃっているので、そうかなというふうな気もしますが、実は、全国の事例を見ると、
まちづくり協議会は認可地縁団体になっているんです。自治法では 4つの規定が明確に書かれておりまして、それに規定する団体については、もう認可をしないといけないと。もう一つ、部長は御存じだと思うんですが、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備によって、自治法の改正がされていまして、要するに自治会にしろ、まち協にしろ、不動産取得は前提としないで法人格を取れるようになったんですよ。ですから要するに、今までは不動産取得を前提とした認可だったんですが、今はもうこの自治法の規定による 4つの規定をかなえていれば法人格を取れるようになったので、それをまたぜひ御検討をいただきたいのと、ホームページにも、今それこそ前提とした地縁団体になっていますので、そこもちょっとまた確認していただきたいなと思います。
最後です。
○議長(松本均) はい、 (6)番ですね。
◆3番(橋本勝弘) 小項目 (6)番目です。
○議長(松本均) はい、進んでください。
◆3番(橋本勝弘) この認定こども園、すばらしいなと思います。ただやはり、先ほど言いましたように、ハードだけではなくてソフト、これも充実させないといけないものですから、特に南部、市民意識調査報告書によれば、「住みにくい」と「とても住みにくい」がもう大須賀中学校区で 1番、ワースト 1です。城東中学校がワースト 2ということですから、ぜひ地域公共交通計画も配慮いただき、認定こども園の整備についてはしっかり成果を、ソフト面を含めて出していただくことを期待して、質問のほうは終わらせていただきます。
○議長(松本均) 以上で、 3番、橋本勝弘議員の質問は終わりました。
この際、しばらく休憩とします。
午前11時15分 休憩
午後 1時00分 開議
○副議長(二村禮一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を継続します。
6番 高橋篤仁議員の
一般質問
○副議長(二村禮一) 6番、高橋篤仁議員の発言を許します。御登壇ください。
〔6番 高橋篤仁議員 登壇〕
◆6番(高橋篤仁) 皆さん、こんにちは。議席番号 6番、創世会の高橋篤仁です。どうぞよろしくお願いします。
傍聴席の皆様、お越しいただきありがとうございます。ライブ中継を御視聴の皆様、どうぞよろしくお願いします。
誰も取り残されない社会の構築に向け、自分は何ができるのか。そんなことを考えていたところ、寄り添うとはどうすればよいか。これもいろいろあるかと思いますが、 1つに安心感を持っていただくこと。それにはコミュニケーションが取れるようにする。こういったことから、手話というものが気になりました。以前から議場でも皆様がお使いになられているときに、気にはなっていたんですが、なかなか踏み出せずきっかけがつかめないというところでしたが、先日、生涯学習センターでふれあい広場が催されました。その会場で手話のブースがあったんです。私は、これはと思いまして、立ち寄らせていただいて、20分ほどレクチャーを受けさせていただいて、非常に楽しかったです。帰り際に先生が、あなた筋がいいわね、なんて持ち上げていただいたものですから、もう舞い上がっちゃって、後日すぐに近所に移動図書館が来まして、その際に手話の本を 3冊借りました。うちで手話の練習をしていましたら、子供が興味を持ちまして、私もということで、一緒に今親子でやっています。自分の起動の行動が小さな共鳴者を生んだということでございます。やはり、動くということは必要なことだな、大切なことだなと感じました。きっかけ、起動、起動の精神、とても大切です。あと、寄り添いやチャレンジという言葉は議場でもよく使われる言葉です。幾つになっても、何歳になってもチャレンジをする。これが大切だと思いましたので、今後とももっと精度を磨いていきたいと思います。
さて、昨日の会派代表質問と今日明日の
一般質問でも災害のテーマは取り上げられています。それだけ大きな関心事だと思います。重複する部分もあろうかと思いますが、尊い人命が失われたことでもあり、大変重要なテーマと考えて、私も取り上げさせていただきます。
防災の分野、医療・福祉・介護の分野で、自助・共助・公助 7対 2対 1という標語があります。自助 7って非常にインパクトがあるし、分かりやすく自分で備えていかなければという強いメッセージが込められて、分かりやすいです。ですが、視点を変えてみれば、公助 1って物足りないのではないか。そんな声が聞こえてこなくもない。そこで私は考えました。題して、自助・共助・公助 7対 2対 1ではなくて、公助 2を目指そうよ、掛川。こんな思いを込めて質問させていただきますので、防災知識に明るい
久保田市長並びに当局の皆様、御回答のほうをどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、長くなりましたが、議長の許可をいただきましたので、大項目 2問、小項目13問、一問一答方式にて質問させていただきます。
大項目 1、災害に強い
まちづくりについて。
掛川市は自然災害死亡者ゼロを目指して、災害に強い
まちづくりを進めている。このような中、今年 9月に襲来した台風15号は、掛川市に土砂崩れや浸水被害など、甚大な被害をもたらした。また、消防団の分団消防センター周辺が浸水し、車両が出動できない事態も発生した。河川においては土砂が流出し、至るところで堆積している現状が見受けられる。今一度、防災減災対策を再考し、安全で安心な
まちづくりを早期に構築することが重要と考え、以下を問う。
1、地域の避難所の開設において、自主防災会との連絡をさらに密に取る必要があると思うが、見解を伺う。
2、通行不能が確認できた道をいかに早く市民に伝えるかで二次災害防止につながると考えるが、見解を伺う。
3、災害対策本部は、発災後も被害報告が収束するまで司令塔としての本部機能を持たせるべきと考えるが、見解を伺う。
4、災害後、職員が出向き、現場調査や罹災証明書の申請案内など、市民に寄り添う行動も大切、重要と考えるが、見解を伺う。
5、浸水区域にある消防団の分団消防センターは浸水しない場所に移転させる必要があると思うが、見解を伺う。
6、保全対象人家が 5戸未満の場合でも、急傾斜地崩壊対策事業が行える市独自の事業を創設できないか、見解を伺う。
7、甚大な自然災害に備え、令和 5年度当初予算において、防災・減災対策を手厚くすべきと考えるが、見解を伺う。
8、職員を総動員しても復旧に手が回らない場合には、非常事態を市民に呼びかける宣言を発出できないか伺う。
以上、登壇からの質問とさせていただきます。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
〔
久保田崇市長 登壇〕
◎市長(久保田崇) それでは、高橋議員の御質問にお答えをいたします。
小項目の (1)、 (2)、 (5)、 (6)については、後ほど各担当部長から
答弁を申し上げます。
まず、 (3)の本部機能の維持についてでありますが、台風15号の際は、翌日 9月24日の朝に広域避難所を閉鎖し、本部についても災害対策本部体制から事前配備体制へ移行したところであります。事前配備体制移行後も、引き続き多くの班が対応しておりましたが、議員御指摘のとおり、本部機能を一定期間維持させる必要があると感じましたので、今後は災害等の状況により、被害報告の受付体制も含めた対応について検討してまいります。
次に、 (4)の罹災証明書の早期発行に向けた取組についてでありますが、今回は被害が大きかったことから、罹災証明書の申請受付について、早期に周知をするとともに、罹災証明書等の受付を26日月曜日から開始し、その日から現地調査を実施しているところであります。今後の災害におきましては、被害の情報があった世帯や地域への早期の現場調査を実施し、被災された家屋の方へ罹災証明書等申請の御案内をするなど、被災者に寄り添って対応してまいります。
次に、 (7)の防災・減災対策予算を手厚くすべきとのお考えについてでありますが、掛川市ではこれまで、地震や津波、風水害などあらゆる自然災害による死亡者ゼロを目指す掛川市国土強靭化地域計画等に基づいて、自助・共助・公助による様々な防災・減災対策に必要な予算を計上し、災害に強い
まちづくりの推進に取り組んでまいりました。また、本年度は近年の激甚化、頻発化する風水害等への対策として、掛川市総合治水計画の策定や道路の冠水状況の観測システム導入等を進めているところであります。令和 5年度掛川市行政経営方針におきましても、総合治水計画に基づく治水対策等の施策を掲げておりますので、防災・減災対策のさらなる推進に向けて、今後予算編成に取り組んでまいります。
次に、 (8)の非常事態を呼びかける宣言についてでありますが、職員を総動員しても復旧に手が回らないときには、まず県や国に支援を求めることになるかと承知しております。今回の台風ではボランティアセンターは立ち上げませんでしたが、個別に
社会福祉協議会へボランティアの依頼があった世帯については、ボランティア団体等の協力をいただいているところであります。また、土砂が流れた道路の清掃や倒木、落石など、地域の方により早急に除去していただいた、あるいは各世帯も含めた地域の被害情報を率先して収集していただいた地域もあり、改めて御礼を申し上げるとともに、共助の大切さを感じたところであります。非常事態を宣言することまでは難しいかとは思いますが、今後も市長メッセージ等で呼びかけてまいりたいと思います。
私からは以上であります。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
〔戸塚美樹危機管理監 登壇〕
◎危機管理監(戸塚美樹) 私からは、小項目 (1)、 (2)について
答弁申し上げます。
まず、 (1)の地域の避難所の開設における連絡体制についてですが、高齢者等避難や避難指示の情報を発する際には、広域避難所の開設だけでなく、地域の避難所の開設についてもメール配信システムにより、地区の役員にお願いしております。地区によっては、土砂災害危険区域を多く抱えているなどの特性から、市からの避難所開設依頼の情報を待たずに、自主的に地域の避難所を開設し、避難者の対応を行っているところもあります。また、地域の避難所の開設や避難者の情報については、各支部へ連絡し、支部から本部へ連絡するなど、情報を共有することとなっておりますので、連絡体制の再周知とともに、タブレットを使った情報発信の方法や被害状況等の報告についても引き続き検討してまいります。
次に、 (2)の通行不能となった道路の周知についてですが、台風15号においては局地的な大雨が連続して降ったことから、市内の至るところで道路が冠水し、車が水没する危険がある道路や土砂が崩れ、通行できない道路については夜間にバリケードによる通行止めの対応を行いましたが、冠水箇所が多く、対応が遅れたところもありました。浸水した道路や土砂災害により通行できない状況を市民に周知することは、二次災害防止につながると思います。しかし、災害が大きくなればなるほど、対応のための時間と人員が必要となりますので、台風15号を教訓に、通行不能な道路の情報をお知らせする方法を検討してまいります。
なお、道路の冠水情報について、河川等の水位情報と同様に、観測システムを市内に設置して監視できるように、今年度準備を進めるとともに、観測データの活用について市民へ周知してまいります。
私からは以上です。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。平井消防長。
〔平井良宏消防長 登壇〕
◎消防長(平井良宏) 私からは、 (5)について
答弁申し上げます。
浸水区域にある分団センターの移転の必要性についてですが、市内には分団センターが30か所ございます。このうち 3か所が浸水区域内に設置されておりますので、区域外への移転が望ましいと考えております。本年度から地域に適した車両や拠点施設の配置など、消防団組織について再編検討委員会を立ち上げ進めておりますので、災害の影響を受けない場所への移転も含め、検討をしてまいります。
また、現在大雨による冠水等で出動が懸念される分団については、あらかじめ決められた場所へ車両を移動し、災害への備えとしております。
私からは以上です。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。松永都市建設部長。
〔松永努都市建設部長 登壇〕
◎都市建設部長(松永努) 私からは、 (6)について
答弁申し上げます。
市独自の急傾斜地崩壊対策事業についてですが、掛川市内には 1,103か所の急傾斜地の土砂災害警戒区域があり、うち急傾斜地崩壊対策事業として採択可能箇所が 102か所、うち36か所は既に対策工事が完了しております。残る危険箇所につきましても、現在事業実施中が 3か所、待機箇所が 4か所あります。この現状も踏まえ、 5戸未満の対策事業につきましては、地元負担金や市負担金などの課題もありますが、他市先進事例を参考に現在検討しているところでございます。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。小項目の番号を述べてから発言するようお願いします。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 大項目 1番の (1)、再質問をさせていただきます。
開設依頼を自主防災会とメールで発信してやり取りをしているということ。そして、開設確認という意味で返信をいただいているということで、防災対策本部としては、地域の避難所がどこがどのように開いているかというのは、全て把握できている状態だということでよろしいでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 地域の避難所の開設の状況ですけれども、議員がおっしゃられたのとちょっと違いまして、今
答弁したのはメール配信システムによりまして、広域避難所が開設するのと併せて、自主防災会長に開設のお願いをしております。それに対して、開設したかどうかの返信メールというのは実はいただいておりません。現状はそういった状況でありますので、実際にどこの地域の避難所が開設したかということを全て把握しているということはございません。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 防災ガイドマップの内容からすると、現状のルールとして、行政が地域の避難所の開設を知っていなければいけないというルールにはなっていないので、現状はいいと思うんですが、将来的に考える場合に、やはり市民が今回みたいな大きな災害が発生したときに、広報なんかで市長の声で避難警告が出た。これは大変なことだと感じるわけです。その際に、一番近くの避難所に避難しようと思った際に、行ったら開いていなかった。こういったことが何件かあったと聞いております。
今後の対策として、そういった本部が地域の避難所の開設を把握して、それを一般市民が知ることができるようなシステム、いわゆるホームページ上に緊急避難報告というようなページに、この避難所は開設している、開設していないのか一発で分かるような、そういった一覧をつくれるような体制づくりはいかがでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 今、議員のほうの御提案といいますか、地域の避難所がどこが開いているかというのを市民の方が分かるということは、いいことかと思います。そういうことはあるんですが、地域の避難所というのはその地域の方、ほかの地域からそこの地域の避難所に行くということはあまり考えられませんので、その地域の避難所が開いているかどうかというのは、その地区の方にお知らせすればいいのかというふうには思います。例えば、そういったことをするに当たっては、同報無線で、各同報無線ごとに同報無線を流して、例えばうちの地区では地域の避難所を開設しましたとかというような案内が地区ごとにできるというふうになっています。ですから、今はそういったこともやってはいないと思いますけれども、 1つは地域の避難所が開いているかどうかということを、その住民に知らせるためには、各地域で同報無線を積極的に活用して、そういうこともやっていただきたいということで、今後は地域のほうにもお願いをして、実際に訓練でそういった訓練はやられているところもあります。自分たちの同報無線をそこだけの地域に流すということ。そういったことをもう少し進めて、地域の情報をしっかり地域の方にお伝えできるようにできればと思います。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 2番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 私も今回、土砂降りの中、車を運転してみましたが、本当にワイパーが追いつかない。最大速度にしても、ワイパーが追いつかないぐらいの雨量でした。そんな視界の悪さということを考えると、やはりドライバーに対して、情報というのは大切なことなのかなと考えております。
先ほど、回答の中で、人員が必要だというような回答もありました。もちろんそうだと思います。将来的なことを考える中で、2040年問題で、市の職員さんの数がだんだん減ってくると、こういった将来的なことを考えていくと、やはりマンパワーが必要なのに、職員さんは減っていく時代だ。こういうことを考えていくと、やはり観測システムを急ぐ必要性があるんじゃないでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 先ほどの
答弁でもお答えしたように、道路の冠水情報を観測するシステムについては、今年度今設置に向けて進めているということでありますので、今年度中に設置をされていくかということであります。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 3番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 今回、復旧時に、やはり時間を置いてから壊れている箇所や崩れている箇所、こういった報告が市民の方から善意の報告が、やはり多数あるかと思うんです。そんな中で、行政の中では、管轄内であったり管轄外であったりという判断はすぐ分かるかもしれませんが、市民の側からしたら、どこの管轄、どこの課に報告すればいいのかというのは、やはり分かりづらいのかなと思うわけです。そんな中で、もし管轄外の課に報告が入ったとしても、まず一旦その報告は引き受けて、そして本部機能が残っていれば、管轄外の職員はそこに投げ込むことで消化できる。こういったシステムを組んだらいかがかという意図で質問させていただいておりますので、管轄外に報告が入ったときの対応、こちらの改善はいかがでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) 私のほうからお答えをしたいと思います。
今回、台風が過ぎ去った後の被害の報告、それから復旧についてどこに相談したらよいのかとか、どうやったら進捗が分かるのかとか、そういったような指摘というのは、今日の質問だけではなくて、ほかの場でもいただいているというふうに承知をしております。質問としては、本部の維持ということでいただいてはいるんですけれども、私は本部の機能ということと、それから台風とか災害が過ぎ去った後の被害の復旧フェーズの話はちょっと分けて考えるべきだというふうに思っていまして、災害対策本部がずっとずるずると長く設置されて、そこが受け付けるというよりは、本部は本部で、ちょっとこれはもう非常事態で、みんな不眠不休でやっている状態のものですから、一旦台風が過ぎ去ったら解除はしても、ただそこから先の情報を受け付ける窓口とか、そこというのは別で設けるべきかなというふうにも感じておりますので、そのあたりにつきましては、今後ちょっと対応を進めてまいりたいなと思っております。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) どんな形であれ、受け付ける窓口がつくられるということは非常にいいことだと思いますので、よろしくお願いいたします。
では、小項目 4番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 罹災証明書は、やはり公的支援を受けたり見舞金を請求する際に必要な書類です。やはり、被災者は財産を失う並びに家や自動車などの被害で気が沈んでいると、こういった気持ちをくんで行動していただきたい。そんな中で、床上浸水の分かり方で、よく壁にここまで水位が上がったよという印が、印というか汚れが残るわけなんですが、やはり二、三日すると、それが取れてしまうということもあって、早く写真を撮らなければいけないという、証拠を残すということが必要なんですが、やはり罹災証明を請求し慣れている人たちばっかりではないので、その点の迅速性というか、それをやはり行政の側が被災を受けられた方に寄り添う。こういった行動を取ってほしいという質問なんですが、その迅速性について、どれぐらい早く対応できるのか、今一度教えてください。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。戸塚危機管理監。
◎危機管理監(戸塚美樹) 罹災証明とか迅速性ということですけれども、先ほどの
答弁でも申し上げましたように、今回については罹災証明の受付を月曜日から行いまして、その日に調査に行ったというようなことでありますけれども、そういうことではなくて、もっとできるだけ、やはりちょっと反省点からすると、市民に寄り添ってということになりますと、台風のあった24日からいろんな床上とか床下の情報が市のほうに入ってきておりますので、この地域について、では浸水があったんだなというのは大体分かってきます。ですから、それが分かった時点で、そこの地域へ出向いて、実際に床上なのか、床下なのかという浸水の状況を確認しながら、罹災証明の申請とかの御案内も併せてできるというようなことが望ましいかと思いますので、そういった対応が取れるように検討してまいります。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 6番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 今回お亡くなりになられた方の災害は土砂崩れでありました。今後二度とこういった災害事故で命を失いたくない。こういった思いが強くありますので、やはりこれから危険箇所に対して周知並びにその対策の注意喚起というものを徹底的に行っていただきたい。そんな中で、対策事業、いわゆる助成金制度があって注意喚起をするのと、なくて注意喚起をするのでは、やはり対策を取っていただく比率も変わってくるかと思います。そういった中で、寄り添う助成金制度として、どこら辺まで、一軒でも対応できるようなルールにするのか、その辺どういったルールづくりを考えているか教えてください。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。松永都市建設部長。
◎都市建設部長(松永努) 御質問でありましたように、 5軒未満でも対応できるような対策ということで、現在ちょっと研究をしております。実例として、県外では横浜市だとか広島市、県内では静岡市がそのような事業をやっているということを確認しました。なかなか制度設計がちょっと難しいところがありますので、すぐにというふうにはいきませんけれども、それぞれの先進事例を参考にしながら、ちょっと難しいところはどういう基準で構造物を造ればよしとするかというところだとか、補助金の負担割合、個人の負担割合、それから市の割合とか、そういったところも決める必要がありますし、様々な制度設計を決めて、できるだけ一軒でも対応できるような制度がつくれればなということで、現在研究をしているところでございます。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 7番に移ります。
崩れたところや壊れたところを補正で対応していかなければなりません。ですが、去年、今年とやはりどうしても後追いになっているような気がいたします。未然に防ぐという視点から、前がかりに当初予算で重厚に対応していく、こういった考え方もあるかと思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) 来年度予算の話についてですので、今編成中ということで、あまり明確には答えていけないというふうには思っているんですけれども、基本的に、やっぱり防災の予算というのは特定の年だけ支出するというよりは、毎年毎年やっぱり一定の額をきちんと確保していくということが重要だなというふうに思っております。したがいまして、例えば防潮堤の整備の予算についても、これも着実にやっているというふうに思っていますし、また今年のそれこそ地区集会でも各地区から河川の対策や道路のことであったりとか、防災に関わるような御要望というのは伺っているものですから、そういったものをよくくみ取らせていただいて、しっかりとした額の予算を計上したいなというふうに思っているところであります。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 続けて小項目 7番を再質問します。
先ほど、来年度予算のことについてですので、慎重にという御回答でしたが、その形で結構ですが、今言われたような地区要望というような視点からしても、予算は年々減少傾向でございます。そんな中で、項目を変えて、地区要望予算の中で防災強化予算というフォーメーションを変えた形で、付け加えて増額配分するということは考えられますでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。都築協働環境部長。
◎協働環境部長(都築良樹) 地区要望に対応する予算は、地域協働環境整備事業と言います。これは、抜本的な対策とか未然防止というような観点ではなくて、緊急修繕的な、すぐに対応できて処理を行うものという位置づけで行っていますので、この予算はそういったことが、すぐに対応できるような分をきちっと確保していきたいと。ですので、抜本的な対応が必要なものについては、やはりいろんな計画の中で定められてくると思いますので、それを一緒にしてというのはあまり効果的ではないかなと、そんなふうに考えています。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) もう一度小項目 7番の質問をさせていただきます。
気象庁の表現で観測史上初とよく言います。観測を始めたのは東京が一番古くて、調べたところ1876年から、いわゆる今からざっと 150年前から観測していると、こういうことでございますが、現状を考えると、よく観測史上初という言葉が聞かれるぐらいの自然エネルギーがどんどん更新している。であるならば、我々社会でも例年どおりというような対応よりも、史上最高の規模の当初予算を組んでいく。自然に対抗していくんだという意思表示を考えてもよろしいのかなと思っておりますが、いかがでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。大井総務部長。
◎理事兼総務部長(大井敏行) 令和 5年度の当初予算におきましては、現在、財政課のほうでヒアリングをさせていただいているという状況です。その中には、やはり台風15号を教訓とした予算要求等も上がってきております。
それで、先ほど市長も申し上げましたけれども、令和 5年度の掛川市行政経営方針の中にも、安全・安心・都市基盤分野の中で、災害に強く安全で安心な暮らしを支える基盤を整えたまちということで掲げております。今回の令和 5年度の予算要求の中でも、査定の段階ではそういったことも考慮しながら、予算編成のほうを取り組んでいきたいというふうに考えております。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 8番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 地域によっては進んで共助をしていただいたというような話もありました。これからも市長からのメッセージ等で呼びかけていただく、こんなような対応でということの回答がありました。
私が危惧するのは、今回の甚大的な被害があった後、復旧期間にまた再度大きな自然災害が来なくはないわけです。今、観測的には、台風などは 1週間前から通過ルートが分かるような時代でございます。復旧している時間帯に、また大きな災害が来るかもしれないというような予想立てがついたときには、やはり緊急的に市民に対してSOSを発信できるような体制というのは御用意しておいたほうがいいのではなないかと、こういう思いで質問していたわけです。
以前にもごみの問題で、環境資源ギャラリーの炉が故障したときに、ごみ処理非常事態宣言が宣言されました。このような形で、やはり掛川市の市民の皆さんと行政は協働の
まちづくりという、こういった理念のもとでつながっていることを考えると、行政からSOSの発信をするということは、何も恥ずかしいことではございませんし、むしろ一緒にまちをつくっていこうと、こういうメッセージにもなるかと思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) では、私のほうからお答えをします。
議員のおっしゃっている非常事態宣言というものの中味が、だんだんとお話を伺っていると分かってきたような感じがいたします。私どもが非常事態宣言のようなものを出すときというのは、もちろん非常事態であることがそうなんですけれども、では、その宣言を出したときにどういうことをしてほしいのかというものを同時に明確に出さなければなりません。例えばごみのときには、結局そのごみが全量、外部搬出になったわけですから、ごみの減量をお願いしますねと、 1割ぐらい減量をお願いしますねとか、いろいろなお願いをしているわけであります。
災害のときに、今おっしゃったように、例えば復旧の作業中であって、そのときに次なる災害が来た場合というのは確かに想定できるというふうに思っていますが、このような場合には、市内全域にそういう宣言なりメッセージを出すのか、あるいはその地域に対して、ここは今、この箇所は作業中なので、今の状況は脆弱ですと。したがって、今度台風が近づいているときは注意してくださいというふうに個別にお伝えしたほうがいいのか、それを宣言と呼ぶのか何と呼ぶのか分かりませんけれども、そういうことは当然必要だろうというふうに思っていますので、私の考えからすれば、その非常事態宣言という方式にこだわるのではなくて、やはり必要な情報、必要な注意喚起というものは当然してまいりたいなというふうに思っております。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) では、大項目 2番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 地域医療について。
平成30年の国勢調査の統計で、人口10万人当たりの医師数、静岡県は全国40位。静岡県は全国的に見ても医師の数が少なく、看護職員も同様、令和 2年の国勢調査の統計によると、人口10万人当たりの看護職員、全国40位、さらに中東遠地域、静岡県を 8つのブロックに分けた中で最下位、医療職員、医療従事者自体がとても少ない状況にあります。また、少子・高齢化の傾向が進み、超
高齢社会に向かっており、今後、高齢者にとって通院手段の確保も不安になるため、在宅診療の充実も必要性が高まっています。
諸問題解決に向け、さらなる医療環境の充実が必要と考え、以下を問う。
小項目 1番、かかりつけ医による訪問診療推進の方策を伺う。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) この件につきましては、
健康福祉部長のほうからお答えをさせていただきます。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) かかりつけ医による訪問診療の推進方策についてですが、人口当たりの医師数の少ない当地域において、訪問診療等の在宅医療については、開業医が通常診療の間に時間をつくって対応しており、診療所の運営に大きな負担がかかっています。そのため医療部分に集中していただけるように、在宅における総合支援を行う地域包括ケアシステムの重要性が他の地域よりも高く、掛川市では、ふくしあや希望の丘の整備を進めることで在宅医療の中核を担う訪問看護ステーションの機能向上や掛川東病院における訪問診療体制の充実等を図ってまいりました。
超
高齢社会の進展する今後は、訪問診療の重要性がますます高まりますので、地域包括ケアシステムの充実や診療所誘致補助金等を活用しながら、在宅医療に携わっていただく医師の増加を目指してまいります。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 2番に移ります。
訪問看護の周知方法を工夫すべきと思うが、見解を伺う。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) この件につきましても、
健康福祉部長のほうからお答えさせていただきます。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) 訪問看護の周知方法についてですが、在宅医療の推進のために訪問看護の活動を市民に周知することは非常に重要なことと考えます。掛川市では、地域での生活を支援する上で訪問看護の活動を重要なものと考え、ふくしあに参画していただき、情報発信や実際の支援に訪問看護がつながるような活動を続けてまいりました。また、掛川市が進めている住み慣れた地域で安心して最期まで暮らしていけるような支援活動の中でも、私の健康人生設計ノートの普及啓発や生き方を考えるアドバンスケアプランニングをテーマにした活動の中などで訪問看護の活動を紹介してまいりました。
これらのテーマは、社会的な関心が徐々に高まっておりますので、今後も広報等の市民向け情報はもとより、訪問看護活動の起点になる各種専門職連携の場の中でも積極的に取り上げてまいります。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 2番の再質問をさせていただきます。
今、御回答のとおり非常に重要で、かかりつけ医が司令塔なのであれば、言わば訪問看護師は実働部隊、介護士、保健師、ケアマネジャーさん等々、とても重要な役割があると思います。
ですが、スマイルプランかけがわの資料を拝見させていただくと、そのふくしあの認知度というものは、やはり 3割から 4割ぐらいの方が知っている。そして、そのふくしあの活動はどういうことなのかという質問には、また介護であったり在宅医療であったりという認識であると。
要するに、とても重要なこと、大切な活動をされているのに対して、市民の皆さんに 3分の 1くらいしか知られていない。この状況に対して、私は何か改善策、今ももちろん普及活動をしていただいている、周知活動はしていただいているとは思うんですが、なぜ今のやり方で周知がされないのか、そういった点で何か改善策はないのかという点を聞きたいのですが、いかがですか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) ふくしあの周知については、議会の中でたびたび課題に挙げていただいていて、そのたびに何か方法がないかということで今取り組んでいるところなんですが、ふくしあが必要な方というのは、必要になってから気づかれてということが本当に多くて、ふくしあを使った方からお話を伺うと、とてもよかったよ、よくしてもらったよというお話を聞きますので、できれば、ふくしあをお使いになった方から周りの方にお伝えいただくとかということも、これからはお願いしていってもいいのかなと。今、広報とかホームページとかだけですと、なかなか周知が進まないので、口コミというところも大事なのかなと思っておりますので、また、いろいろと検討してまいります。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 2番の再質問をさせていただきます。
何度も同じような質問をしてしまったということは申し訳ございませんが、とても重要なことだと思うからこその再度再度の御質問をさせていただいております。
よく、私もいろいろな集会に出席します。その中で、ふくしあの 4部門の方が 4人で出席されて、その活動内容を説明される機会がございます。意外と、やはり 1人 5分だとしても20分ぐらいかかるわけで、シンプルにお 1人で来られたほうがいいということもあるのかな、 4人が 4人、自分の部門の説明をされていくと、集会に来られた方の気持ちを察するに、何か難しいことが延々と続いているような気もしないでもないので、そういった対策面で少し工夫を凝らしてみる、こういったのはどうでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) ありがとうございます。確かに毎年、地区の役員さんが代わられたところにお邪魔をさせていただいて、周知をさせていただいているんですが、おっしゃるとおり時間がない中で紹介をさせていただくので、本当にちょっとの時間でということになります。
今年から、ふくしあの中というか地域包括ケア推進課の中に地域支援係ができましたので、その人たちがいろいろ考えまして、各ふくしあごとに動画を作成しました。なので、またそういったところで動画にいろいろなものを集約しまして、紹介する一つのツールとして使っていけたらなと思っています。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 2番の再質問をさせていただきます。
その動画の作成について私も知らなかったので、それこそ、こちらから動画はどうでしょうかという質問をさせていただこうかと用意しておりましたんですが、先に言われてしまった感があります。
よく広報・シティプロモーション課でつくっているようなウェルカム動画、すごくホームページを見ていてもすばらしい動画、ああいった 3分、 5分の動画を、こういった活動をしているんですよという目で訴えるというやり方も、やはりいいのかなと考えました。そして、今、病院なんかの待合室に行きますと、どこの病院でもディスプレーがあります。ですので病院とタッグを組ませていただきながら、エンドレス動画を流している間にだんだんと市民の皆さんに伝えていく、こんなやり方もいかがかなと思っておりますので、またその動画の作成においてはシティプロモーションの方に御相談していただきながら、いい映像をつくっていただければなと思います。
並びに、まちの保健室とよく言いますよね。我々は保健室というのはどういう部屋かと、もう七、八割の方が保健室といったらこういうことだとイメージがあると思う。ということは、まちの保健室も七、八割の方にどういったものかというのを存じてもらいたい、こういった思いがありますので、また、その視点からしても周知の工夫のほうをよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) ありがとうございます。またいろいろと研究しながら、皆さんに知っていただける、伝わるという動画も作っていきたいと思っていますし、今おっしゃった診療所で流していただくというのもそうですが、市役所にもいつも流れているようなテレビ画面がありますので、支所のほうにもございますので、そういったところでも流してもらえるような、そんなことを考えていきたいと思っています。ありがとうございます。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 3番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 超
高齢社会に向け、移動手段が要らないオンライン診療の推進が必要と考えるが、見解を伺う。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) では、この質問につきまして私のほうからお答えをいたします。
オンライン診療推進への見解についてということですけれども、今後の医療の一部において、オンライン診療やデジタルデバイスの活用が重要になるものと考えております。既にオンラインを活用した健康管理など有用性が高いものもありますが、一方で、対象者の状況の把握の仕方や病状が悪化したときのサポート体制など、運用に当たって体制を整えるべき課題も多くあります。
将来的に多くの方がオンライン診療を活用できるためには、医療体制の中で基盤整備やソフト的な支援も必要となることから、掛川市では、現在、小笠医師会と協議をしながらDX化の支援に取り組んでいるところでございます。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 3番の再質問させていただきます。
やはり高齢の先生が開業医の先生は多い。そんな中で一番対応をためらうとするならば、やはり導入に至るまでのシステム上のことだと思います。詳しくアドバイスできるもの、いわゆる専門的に支援する人員をチームとして確保する、こういった市行政からのサポートはつくれますでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) 先ほどの
答弁の中にもありましたけれども、今、県のほうが立ち上げました「シズケア*かけはし」ですとか「ふじのくにねっと」とかということで、オンライン上で医師とか薬剤師とか訪問看護ステーションとかがつながって患者さんのための医療を考えるという、そういうようなシステムが出来上がっています。今後、そういったものを少しずつでも導入できたらなとお考えのようで、そこに私たちも支援ができたらいいなと思っていますので、医師会の先生たちともお話をさせていただきながら、進めていければいいかなと思っております。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。残り時間が 3分29秒です。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 4番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 開業医誘致の方策を伺う。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) (4)の質問にお答えいたします。
開業医の誘致方策についてでありますが、開業医の少ない市内南部を中心に診療所誘致の促進を図るため、令和 2年から掛川市診療所立地奨励事業費補助金の運用を行っております。残念ながら、現在までこの利用実績はございませんが、今年度は小笠医師会へ再周知させていただくとともに、開院時に関係する金融機関の融資担当者向けの情報提供を行う等の活動を進めております。
しかしながら、現在は新型コロナウイルス感染症の対応に全力を注いでいるところでありますので、これらが落ち着いた際に、医師会と協力して誘致活動を進めてまいります。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 4番、再質問させていただきます。
いわゆる誘致をする際に補助金制度はあるというお話でした。ですが、それに乗ってくるお医者さんはないと、こういう現状です。
直接先生にアタックをかけるというよりかは、やはり医療コンサルタントのほうが情報を握っていると聞いております。安定経営ができるところを探しているのは、実はコンサルタントが探していて、先生は、そのコンサルタントから意見を聞いているというのが現状だと思いますので、行政として、もし誘致をかけるとするならば、そういったどこに誘致をかけることが一番いい成果が上げられるのかということで動いてもらいたいと思うのですが、行政の中で専門的に誘致している部門はあるのでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
大竹健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(
大竹紗代子) 特別その件にというところはございませんが、健康医療課の中で担当しておりますので、そちらでまた、今おっしゃっていただいたようなこともこれから検討していきたいと思っております。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 4番、再質問をさせていただきます。
先ほどの国勢調査の統計ではないですけれども、全国47都道府県の中で静岡県は40位、さらに言うと中東遠も最下位、こういった現状というものを踏まえていくと、やはり専門的にチームを組んで誘致をするということも必要なのかなと、来ていただいたらうれしいなだけでは、考えているだけという形になります。やはりちゃんとした実働部隊というものを設置する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。
久保田市長。
◎市長(久保田崇) 私のほうからお答えをします。
そういうことも考えていきたいなというふうに思っています。やはり開業するパターンというものは、完全によそのお医者さんというケースもありますが、多くはやはり小笠医師会というか、今のこの地域のお医者さんの中で独立したり、あるいは今の小笠医師会の先生方のつながりの方が来るケースが多いのかなというふうに思っております。
そういう意味では、今、大竹部長が、この質問をかなり一生懸命
答弁してくれていますけれども、健康医療課を中心に情報を得ながら、そして、今議員がおっしゃった医療コンサルタントというのは我々どこにアプローチすればいいんですかと、逆にお尋ねしようと思ったぐらいなんですけれども、ただ我々も手をこまねいているわけではなくて、やはり開業されるときには、大体当然でありますけれどもお金を借りますよね、開業資金として。なので、金融機関にアプローチするといいよという話も実際伺ったものですから、そちらのほうにもアプローチをかけてみようというふうなことでそういう
答弁をさせてもらったんですが、いろいろな情報を得て、また方策を用いながら、開業医の誘致について進めてまいりたいなというふうに思っております。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。残り時間が 1分35秒です。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 5番に移ります。
○副議長(二村禮一) はい、お進みください。
◆6番(高橋篤仁) 中学生や高校生の進路指導時に医療従事者を目指すことを後押しする方策は考えられないか伺う。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) 中学生や高校生の進路指導時に医療従事者を目指すための方策についてですが、中学校では、子供たちが将来、社会的、職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するためにキャリア教育を行っております。その一環として、身近な職業に目を向けて職業調べを行い、医療従事者も含めた様々な職業での職場体験活動や職業講話を聞けるような方策をとっています。高校生についても同様に、インターンシップなどの職業体験を行っていると聞いております。
子供たちが主体的な進路選択と将来設計ができるよう、今後も支援をしてまいりたいと、そのように考えております。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) 小項目 5番の再質問させていただきます。
今の御回答の中では、特別、医療に専念した情報開示、いわゆるそういった後押しはしていないという形でよろしいですか。
○副議長(二村禮一)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) やはり医療に限らず専門分野の職業については、非常に個人情報とかいろいろなものがございまして、子供たちが入って体験するのは非常に難しい場面もあるかと思います。ですから、学校側も教育課程内で体験活動を行うためには、先生もいろいろ下調べをしながら、子供たちがよりよい体験活動ができるような、そういう方策をとって現状は進めています。
それと、今、医療従事者の関係については、コロナの関係でほとんど 3年前ぐらいからちょっと活動ができない状況でおりますので、実質は止まっています。これがある程度コロナがおさまって、医療現場が安定した状況になれば、また体験のほうも充実することができるのではないかなというふうに思っていますし、その際には行政も関わりながら広めていきたいというふうに思っております。
以上です。
○副議長(二村禮一) 再質問ありますか。 6番、高橋篤仁議員。
◆6番(高橋篤仁) やはりデータ的には非常に医療従事者の数が少ないエリアだということを念頭に置きながら、あしたあさってにすぐに数字が変わるということではありません。やはり年々と若い、これからの社会に向かって進んでいる学生たちに、こういった医療従事者になっていただけるような、そういった空気感をつくることも行政として必要なのかなと感じております。
以上で質問を終わります。
○副議長(二村禮一) 以上で 6番、高橋篤仁議員の質問は終わりました。
この際、しばらく休憩といたします。
午後2時08分 休憩
午後2時20分 開議
○議長(松本均) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を継続します。
8番 山田浩司議員の
一般質問
○議長(松本均) 8番、山田浩司議員の発言を許します。御登壇ください。
〔8番 山田浩司議員 登壇〕
◆8番(山田浩司) 皆さん、こんにちは。議席番号 8番、創世会、山田浩司です。
傍聴していただく皆様、本日は御多用の中、
感染症対策をして議場まで足をお運びくださりましたことに感謝申し上げます。また、
インターネット中継を御覧になっている皆様にも感謝申し上げる次第にございます。
本日、 2日目の最後となりました。高橋議員のような笑いを誘うようなお話はできませんが、今、持てる全力でチャレンジしていきます。
今回も未来の全ての人たちに豊かな掛川市をと願い、10年後、20年後の先を見通したよりよい掛川市をつくっていくことを目的に、未来に向けてチャレンジしていく創業支援、学校が抱える課題に焦点を当て質問させていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
通告に従いまして、大項目 2点、小項目 7点、一問一答方式で質問させていただきます。
大項目 1、未来に向けてチャレンジする創業支援について。
ビジネス用語でVUCAの時代という言葉があります。皆様は聞いたことがあるでしょうか。石川副市長のようにビジネスの最先端でお仕事をされてきた方は、ごく当たり前のような言葉でしょうが、ビジネスの世界と縁遠かった私にとっては、なじみのない言葉です。
VUCAは、Volatility、変動性、Uncertainty、不確実性、Complexity、複雑性、Ambiguity、曖昧性の頭文字を取った言葉です。 4つの頭文字から分かるように、まさに変化が激しく、明日何が起きるか分からない予測不可能な時代を意味しております。
最近では、コロナ禍の影響も受けて、業務の効率化のためにリモートワークなどがごく当たり前になりつつあり、民間の働き方にも変化が見られております。このようにVUCAの時代は、今までの常識が通用しない事象が見られ、本当に先行き不透明です。
雇用制度についても変化が見られてきております。一昔前までは、メンバーシップ型として終身雇用制度が当たり前の時代でしたが、最近は、欧米流のジョブ型雇用が2020年の経団連にも話題に上がり、導入を推奨されておりました。つまり、個人のスキルをお仕事の現場で生かしていくような働き方が入り始め、働き方にも変化が見られております。石川副市長のようなDX推進といった高度に専門的で職務内容が限定的な働き方なんかも、まさにジョブ型雇用の働き方の一つと考えられます。
最近の掛川市も個人のスキルを生かした女性の創業者の活躍が見られるようになってまいりました。創業の実態を調べたいと思い、関連している資料を少し調べてみました。
東京商工リサーチ2021年全国新設法人動向調査では、2020年新設法人 4万件に対して2021年14万件と、前年度と比較しても新設法人が10万件増加しております。 5年に一度調査される総務省統計局の経済センサス基礎調査では、令和元年度から新たに民営の新規事業所を調査し始めております。ちなみに、令和元年度の新規事業所の数だけ見ると、掛川市は42件、磐田市は89件、袋井市24件、島田市30件という状況でした。新規事業所や新設法人の実態が見えてきております。
掛川市でも第 2次掛川市総合計画ポストコロナ編、令和元年度掛川市行政方針の未来に向けてチャレンジできるまちとして、市民のチャレンジを後押しするような施策が見られております。掛川市、創業支援と検索し、掛川市のホームページを検索してみると、令和 4年度ビジネスチャンス相談窓口を設けていたり、新たなビジネススタイル応援事業費補助金制度を設けたりと、創業者を応援しているように見えます。
本年度 7月には「チャレンジBASEなかまち」もオープンされました。本日は議場のほうにも足を運んでくださっております。チャレンジBASEの創業された方々、「神さまアロマ」、「はぴきゃりクリエイト」、「NONcocoCorry」の皆さんも、よし、やるぞというお気持ちでお仕事にチャレンジしているように私は感じております。
しかし、創業された方々の経営について、チャレンジBASEなかまちの方々や、その他創業された方々のお話を伺うと、支援の手が欲しいという声も聞いております。例えば名刺づくり、チラシづくり、ホームページ作成、その他文具代など初期費用です。補助金や助成金があると助かるという声も聞きます。また、創業からその後どのようにしたらよいかと悩むケースもあり、専門家と相談をしたいという話も聞いております。
近隣市の創業支援の様子も調べてみました。島田市、御前崎市では、創業に関わる経費の 3分の 2の補助金が出されております。磐田市では、創業前から創業後までの支援を商工会とタイアップして行っております。藤枝市は、市が運営する公的施設、エコノミックガーデン事業支援センター、エフドアで創業などのビジネス支援をしております。
掛川市はといいますと、先ほど説明しましたが、新たなビジネススタイル応援事業費補助金制度がありますが、市街地、デジタルシフトに必要な改修費といった条件がついていたり、ビジネスチャンス相談窓口と創業された方の相談の機会を示したりしています。創業しようと思われている方々、他市で創業したほうがメリットがあるから、掛川市で創業しようかどうか悩む、創業後も相談したい、でも誰に相談したらいいか分からないなどの声も聞いております。
そこで、創業支援について以下に伺います。
小項目 1、創業支援については、どのような方向で進めていくのか見解を伺います。
小項目 2、創業支援として助成金を出していくべきと考えるが、見解を伺います。
以上、登壇からの質問になります。
○議長(松本均)
答弁を求めます。
久保田市長。
〔
久保田崇市長 登壇〕
◎市長(久保田崇) それでは、山田議員の御質問にお答えいたします。
まず、 (1)の創業支援の方向性についてでありますが、創業を目指す方にとっては、まずは創業に関する相談先が必要であると考えております。このため掛川市では、創業支援等事業計画に基づき、創業相談を実施して個別対応しているほか、掛川商工会議所、掛川南商工会、金融機関等でも個別の相談を実施しております。相談の内容は、ビジネスの始め方や事業内容、資金調達などがありますが、資金調達に関する相談は少ない状況と伺っております。また、創業後の支援として経営に関する相談や確定申告に関するセミナーを実施しているところであります。
今後も創業を目指す方や創業後の方の個別ニーズに応じた相談事業を主力に支援を行ってまいります。
次に、 (2)の創業支援への補助金についてでありますが、掛川市では、中心市街地等への開店支援事業として、新たなビジネススタイル応援補助金を設けており、店舗改修工事費の 2分の 1以内で上限 200万円の補助事業を実施しております。
また、県では地域課題解決を目的とした社会的事業の創業支援として、地域創生起業支援金を設けており、上限 200万円で創業に必要な経費の 2分の 1以内を補助しているほか、事業者負担が 3分の 1となる専門家派遣事業や低金利の貸付事業などがあり、国では、株式会社等を設立する際の登録免許税額の50%を減免する制度や日本政策金融公庫の新規開業支援金の貸付利率の引下げ事業などがあるところです。
創業を目指す方や創業後の方が必要とする支援は様々でありますが、現在の支援策を積極的に活用していただきたいと考えているところでございます。
以上であります。
○議長(松本均) 第 1項目について再質問ありますか。小項目の番号を述べてから発言するようお願いします。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 小項目 1について再質問します。
掛川市では、いつでも、誰でも、何回でも未来に向けてチャレンジできるまちということを目指していると思われます。今お話を聞いておりますと、創業前から創業後まで商工会と協力してやっていますよと、そういうふうに受け取りましたけれども、近隣市の様子などを見ていきますと、例えば磐田市、それから袋井市なんかの様子を見ていると、セミナー回数も掛川市と違って10回行って、より深いセミナーをやったりしている現状があります。それから磐田市なんかも見ると、事業プランを磨きたい人、こんな事業をさらにレベルアップしていきたい、そのためにはというようなことを紹介するようなところもあります。
近隣市の様子など研究して、まだまだ工夫していくという余地がある思いますけれども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。二村産業経済部長。
◎産業経済部長(二村浩幸) 近隣市町の様子もいろいろ見させていただいておりますが、各自治体ごとにそれぞれ特色のある支援事業等、メニューを組んでいるところでございます。
掛川市につきましては、ワンストップということで産業労働政策課のほうにワンストップ窓口として、創業支援に対する窓口を設けているところでございますが、商工会議所等が開催するセミナー等を活用いただくと、そういった創業支援に関連するところに相談をつないでいるというようになってございます。
また、
タスクフォースセンターのほうでも、そういったアドバイス的なものについても御協力をいただいているというふうに聞いておりますので、またいろいろなところを、産業労働政策課のほうへ来ていただければおつなぎできるかと思いますので、そういったところを御活用いただければと思います。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 創業支援の部分で (1)番について、もう一度お願いいたします。
この創業支援をしたい方というのは、まずホームページを調べると思います。掛川市で創業支援、どうなっているのかなという形で見ると思うんですね。ホームページの部分についてですが、もう少し見直すか追加するなどしたほうがいいのではないかなと、個人的に思っているところです。
実際に皆さんからもそういう声を聞いているんですけれども、例えば掛川市、創業支援と検索すると、創業支援相談、起業掛川市、新たなビジネススタイル応援事業費補助金、これが検索できるようになっております。御存じかと思いますけれども。近隣市の 5市の様子、同じように浜松市、創業とか浜松市、創業支援とかというふうにして 5市も同じように調べていきますと、どの市も産業部門の項目の中に、「創業支援」というものがまず出てきます。または「創業」という言葉が出てきます。同じように掛川市はというふうに見て考えていくと、産業の下に「セミナー・相談」、それから「その他」という中に、さらに細かいことが出てきている、そんな状況です。また、掛川市のホームページを見ていますと、起業、創業という言葉が両方並んでいる、そんな状況です。
創業なのか起業なのか、どっちなのかというようなことも考えられるかもしれませんし、このまちでチャレンジしようと考えている市民の目線に沿った内容というのであれば、例えば創業したい人はどうしたらいいのか、創業後のサポートについては、事業プランを磨くにはどうしたらいいかというような問いによっても考えるかと思われるんですけれども、この掛川市のホームページの創業支援の部分についても、もう少し見直すか追加するなど、あっていいかと考えていますが、いかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。二村産業経済部長。
◎産業経済部長(二村浩幸) ありがとうございます。確かに検索しにくいということであるようでございますので、再度検討させていただきたいと思います。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) ホームページの内容をよく見直していただけるということで、市民の皆様も、これでよく検索できてくるのではないかなというふうに思います。その際ぜひ、現在、創業後という言葉がないですので、創業後のことも少し入れていただけるとありがたいなと思っております。
小項目 2に移らせていただきます。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆8番(山田浩司) 小項目 2の部分で、今、新たなビジネススタイル応援事業費給付金の話をしておりましたけれども、今、実際にチャレンジしている方という部分、創業の前に関しては非常にお金がかかって、少しここの部分補助してほしいというお話を聞いたり、それから他市の状況、例えば島田市なんかだと 3分の 2の補助金を出していて、もうあっという間になくなってしまうというふうに人気があると。それから、例えば島田市で補助金を出すなら島田市で創業しようかと、そういうふうなお考えの方もいるというふうに伺っておりますが、再度同じ質問をさせてもらいたいと思いますが、この点について、補助金についていかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。二村産業経済部長。
◎産業経済部長(二村浩幸) 先ほど申し上げましたとおり、補助金メニューにつきましては、それぞれその自治体ごとに特色があるという中で、掛川市につきましては、先ほど申し上げました新たなビジネススタイル応援補助金というものを活用させていただいているということになります。
また、島田市のほうは新規創業に限って、先ほどおっしゃったような補助メニューがあるということでございます。その自治体ごとの特色もありますので、いろいろなところのそういった補助メニューを研究をしながら、よりよい事業が検討できればといふうに考えております。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) チャレンジできるまち掛川ですので、ぜひ検討していただけるとよいかなと思います。
大項目 2に移らせてもらいます。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆8番(山田浩司) 大項目 2、学校の抱える課題について。
学校が抱える課題は多数ある中で、学校施設面では老朽化が目立つようになってきました。築40年から50年たてば、雨漏りや配管の傷みも増えてくると思われます。校舎以外の体育館やプールの傷みも目立つようになってきております。一方で、学校教育活動や課外活動に民間や地域の力を必要とする場面の話も地域住民から聞かれるようになってきました。例えば地域部活動であったり学校敷地内の草刈り、キャリア教育などです。
先日の掛川市指定研究発表会の挨拶で、教育長は、子供たちの環境を整えることが必要とおっしゃっておりました。私も同じように、そのとおりだなと感じながらお話を聞いておりました。
現在、何年先に新しい学校になっていくのか計画も未定な状況の中、児童・生徒たちが安心して学び、そして生活できる環境にしていくことは、とても重要なことと考えております。そのため、以下に伺います。
小項目 1番、先日、静岡新聞で佐藤教育長の私案である「土曜の教育活動推進」という見出しが掲載されました。昨日も同じような質問が出ておりますが、続けさせてもらいます。
記事では、10月26日に行われた掛川市総合教育会議で、民間や地域の力を借りて土曜日の教育活動を推進したいと書かれていました。学習指導要領によると、教育活動とは、学級経営を中心として各教科の指導や道徳教育、外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動、生徒指導、進路指導などが示されております。市民からは、「土曜の授業が始まるのか」、「これは課外活動のことなの」、「キャリア教育を進めるべきだよ」など声が聞かれております。
土曜の教育活動の推進について、今後の方向性について教育長の考えを伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) 土曜日の教育活動の推進における今後の方向性についてですけれども、それこそ先日の藤澤議員の代表質問でも
答弁させていただいたとおりですが、掛川市では、学園化構想のもと、地域学校協働活動、そういった活動を柱としまして、地域と学校が連携した教育活動を進めております。子供たちが、もっとやりたい、体験したい、そういう思いを大切にして、子供たちの学びを充実させると。そのためには、やはり平日の教育活動だけでは十分に対応できていない、そういった課題がございます。これからの時代に求められる資質、能力や社会的に自立し、自分らしい生き方を実現するための力を子供たち一人一人が育んでいくために地域人材を活用しやすい、土曜日と言っておりますが、日曜日でもいいと思うんですけれども、そういった土曜日の教育活動としてNPOや企業のような多様な団体と共に協力しながら、子供たちの発達段階にふさわしいキャリア教育や体験活動などの推進、充実を目指していきたいと、そういうふうに考えております。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 今、教育長から丁寧な説明がありまして、子供の学びを充実させていく点では平日の活動だけでは十分に対応できない現状、これをお話ししていただきましたけれども、土曜日の活動ということで、私、教員時代ですけれども、実は土曜日の学校行事があったときに担任をしておりました。担任をしていたんですが、地域の活動があって、子供たちが 5人いなくなってしまったときがありました。子供たちが 5人いなくなった場合、その 5人は学校行事に出られなかったので、翌週の平日のときに発表という形にしたことを覚えているんですけれども、ただ土曜日にこれが入ってくると、子供たちの習い事やほかの行事で、土曜日に出席できないということが想定されるのではないかなと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) 今、山田議員がおっしゃったところは当然そのとおりだと思います。平日でもそうですが、土日というと本当に各御家庭の中でいろいろな習い事というんでしょうか、塾へ行っている子供さんもいらっしゃると思うんですけれども、そういうのをやはりやめても学校へということは、なかなかできない御家庭もあるのかなというふうに思います。
国が言っているのは、平成25年度に土曜日の教育活動の推進ということを言い出して、私が当時課長だったんですけれども、そのときに、実は進めていきたいなというふうに計画を立てようと思って、今おっしゃったような課題も当然あるのは私も承知しておりまして、どうクリアするかということですよね。土曜日、日曜日が休みになって、学校のほうの先生方も多少、教育課程は苦しいかもしれませんが、でも土日がしっかり休めるというメリットがあるようなところで、それで働き方改革ということも当時出てきたということもあって、これは安易に土曜日にやるという話はできないなと私も思いました。ではどうすればいいかというと、土曜日にもった授業、要するに平日の授業を減らして土曜日にもっていくとか、教育課程も工夫すればできないこともないのかなとかと思いながらいたわけですが、私が考えている土曜日の教育活動推進というのは、もう毎週土曜日にやることではありません。それこそ年間の中で何時間かできる範囲で、各学校の教育課程の事情もありますので、年間の中で何時間できるかというのをまず学校で考えていただいて、それを前もって計画として示しておけば、今言った急に言われて参加できないというのは当然あると思いますので、そうしてくれば御家庭のほうも、このときはもうちょっと外の習い事とかそういうものはできないから外そうとかということになろうかと思いますので、やはり計画をきちんと示すということが一つあるかなというふうに思っています。
それと皆さんの御理解をいただくということが必要になってくるわけですが、先ほどの高橋議員の御質問にあった医療の関係とかあったと思うんですけれども、子供たちの学びというのは様々にあって、興味も関心も様々にありますので、それに対応していくというのが、もう平日の教育活動の中ではできない、もう目いっぱいでキャリア教育も今、時間内でやっているんですね。本当にごくわずかな時間を使ってやっているんですが、その体験だと、もうちょっと表面的なことを学んで終わってしまって、もっと中に、本質的なところの学びまでいかない。そういうのもあって、なるべく体験活動もどんどん進めていきたい、深めていきたい。そのためには、やはり教育課程外のところの時間も考えなければいけないのかなと。国が言っている教育課程内で、土曜授業ということでやれば、ちょっと厳しいと思うんですけれども、なかなかそこのところの理解を皆さんに周知をしていきながら、これは今後展開していきたいなと。これが今後、地域クラブへ移行していく流れの中でも、いろいろな団体が出来上がっていく中でキャリア教育にもつながっていくのではないかなと、そういう期待も私は持っております。昨日、
答弁させていただきましたけれども、そういう期待を持っております。そういう中で徐々に、土曜日にやるということについて、それは必要だなという理解を浸透させていきたいなと、そういう思いでおります。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) もう 1点お願いします。
今、小項目 (1)番の中で体験活動やキャリア教育の推進というお話もありましたが、大項目 1でお話ししたとおり、今VUCAの時代という中で先行き不透明な時代、私もこのキャリア教育に力を入れていくというのは大事なことだと感じております。そして、先日視察しました磐田市立ながふじ小中一体校、それから牧之原市の新しい学校づくり計画の中でもキャリア教育というのが位置づけられている、そんな状況が見えてきました。
SNSなどでは、多くのキャリア教育の実施が最近見られています。例えば経済産業省キャリア教育アワード2016、経済産業大臣賞最優秀賞を受賞したNPO法人キーパーソン21、チーム静岡のような自分の興味、関心を理解して、自分のわくわくすることから仕事に目を向けていく活動をしている団体や16年前に掛川JCが原野谷中学校からスタートさせて現在も活動しているJCシニアや最近、市内小・中学校で活動している未来授業と呼ばれる団体の方々など、働いている様々な御職業の方がお仕事や、その働きがいなどを紹介していくような活動団体、この 3つ紹介しましたが、このような団体と教育委員会が提携し、状況に応じて協力依頼していくというのも協力になるかなというふうに思われますが、この点についていかがでしょうか。
○議長(松本均)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) 大変必要なことだと思っております。今おっしゃった団体も聞いてはおるんですけれども、それこそ今JCの話が出ましたけれども、商工会の青年部の方々がジュニアエコノミーカレッジという、これは大きく見ると商業、経済を学ぶというようなことだと思うんですが、企画立案、それから最終的には作ったものを販売するという、そういったことで経済活動を学ぶような取組をしているんですけれども、それは非常に人気がありまして、また今度報告会というんでしょうか、そういうものがあるみたいですが、そういう商工会とか民間の団体とか、そういったところと連携しながら、子供たちにとってのいわゆる体験活動と学びを深めるような経験ができるような取組を、やはり私もするべきだと思うし、コロナが明けたらというか、そうなってくると、もう大きく展開できるのではないかなという期待はあります。
未来の教室というのは、市内の小学校、中学校で何校かやっているということ、それから先ほど原野谷中学校の話が出ましたけれども、本当にかなり前からJCのお力をお借りしながら、いろいろな民間の働き方を知る、それからものづくりも知るというんでしょうか、そういった活動をされていますので、同じような取組がほかの中学校でも大分広がってきているとは思うんですけれども、今後、行政と民間の、やはりそこのところの関係がしっかりつながっていかないと、本当に体験あって学びがないじゃなくて、本当に体験を知って、しっかりとした学びにつながるようなところにいければいいなと思っていますので、そこは学校と教育委員会のほうと協力しながら、さらに民間ともしっかりつながりを持って進めていければいいのではないかなと思っています。
そのためにも、やはり土曜日、休みのとき、その時間が必要になるのではないかなと、これはそれこそ未来を予測していくと、そういった時代になってくるのかなというふうに思っています。
以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) ぜひ民間の力を活用しながら、私も理解しているつもりでおりますので、進めていただければというふうに感じております。
小項目 2に移ります。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆8番(山田浩司) 築40年、50年と学校の老朽化が目立つようになってきました。先日の議会報告会、文教厚生委員会の本年度の調査からでも、市内の多くの学校が昭和40年代に建設され、 2年後には市内小・中学校31校中14校が50年以上になると。仮に 9中学校を 4年に 1回建て替えるとしても36年かかると報告されております。
学校のプールの老朽化、学校内の水道配管の老朽化、校舎の雨漏りなど、今後どのように学校施設の老朽化に対応していくのか見解を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) この件につきましては、教育部長のほうから
答弁申し上げます。
○議長(松本均)
答弁を求めます。山梨教育部長。
◎教育部長(山梨実) どのように学校施設の老朽化に対応していくのかについてですが、掛川市の学校施設は、高度経済成長期の昭和40年代から昭和50年代に建設され、 7割以上の建物が建設後30年を超えております。耐震改修は全ての校舎で完了し、地震災害に対する安全性は確保されておりますが、一部改修等では対応できない施設の老朽化や機能低下が顕在化しております。
今後は、学校再編計画の策定に合わせ施設や設備の老朽度と再編時期等を考慮しながら、学校施設長寿命化計画の見直しを行う予定です。見直しでは、既存校舎の改修時期や大規模改修を含む抜本的な対策等の方針を定め、学校施設の長期的な安全確保につなげていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 私も今日ここに掛川市学校施設長寿命化計画というものを準備してきましたけれども、今お話があったとおり、ここを見直すということで進めていくということですので、ぜひ何年先に、今学校をつくっていくか分からない状況ですので、この長寿命化計画も見直しながら、ぜひ進めていただきたいと思います。
小項目 3に移ります。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆8番(山田浩司) 小学校設置基準第 9条では、学校には教室(普通教室・特別教室)・図書室・保健室・職員室のほか必要に応じて特別支援学級のための教室を備えると示しております。この教室のうち普通教室、図書室、保健室、特別支援教室には既にエアコンが設置されております。しかし、特別教室にはエアコンが設置されておりません。
夏の理科室の実験はとても暑いと中学生から聞いております。また小学生からは、「夏の音楽室は、歌、暑くて歌うのが大変、リコーダーでも大変」ということを聞きます。ある小学校の学校運営協議委員の方からも、「理科室や音楽室にエアコンを入れてあげることはできないかね、あれじゃ暑く子供も先生も大変だよ」、現場の先生からは、「音楽室の授業は音を出したり声を出したりするから、夏でも音楽室で授業を行いたい。でも暑くて子供たちが集中できないこともある」と聞いております。現場の先生方は、子供たちに水筒を持たせ、時々夏なんかだと水分補給をしながら授業をやっているということも聞いております。
特別教室のエアコン設置を進めるべきと考えますが、見解を伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) この件につきましても、教育部長より
答弁申し上げます。
○議長(松本均)
答弁を求めます。山梨教育部長。
◎教育部長(山梨実) 特別教室のエアコン設置についてですが、掛川市では、児童・生徒の安全と健康を守るため、熱中症対策として令和元年度に全ての普通教室に空調設備を設置しました。しかしながら、音楽室や理科室などの特別教室については、学校から空調設備の設置要望が寄せられてはいましたが、雨漏り対策やトイレの洋式化等の緊急を要する改修工事を優先するため、空調設備の必要性は十分認識しつつも整備を行ってきませんでした。
今後は、学校再編を進めながら、既存の校舎についても運用状況や学校開放事業の利用状況等を勘案し、整備基準の検討をしていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 整備基準をまた見ていくということで、今、子供たちの健康という話が出ましたけれども、やはり保護者や地域の皆さんが一番気になるのは子供たちの健康だと思うんですね。私も現場にいたときには、常に理科室に行くとき、音楽室に行くとき、音楽もやっていましたので、水筒を持たせて15分に 1回ぐらいの水分補給、夏場ですとそういった水分補給をさせてやっておりました。とても暑いです。タオルをかけている子供たちに、タオルを取れと言えませんでしたので、そんな状況になる中で、やはり熱中症が非常に心配です。ぜひ熱中症ガイドラインもあるかと思われますので、そういったことも注意して、確認して、この検討をぜひしていただきたいと思っております。
(4)に移ります。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆8番(山田浩司) 小項目 4、文部科学省から教育のICT化に向けた環境整備 5か年計画が2018年に出されました。これは、2020年から実施されている学習指導要領を見据えた内容になっております。この教育のICT化に向けた環境整備 5か年計画では、次の 6点が挙げられています。
1つ目、学習者用コンピューター、 3クラスに 1クラス分程度整備、 2つ目、指導者用コンピューター、授業を担当する教師 1人 1台、 3つ目、大型提示装置・実物投影機 100%整備、(各普通教室に 1台、特別教室用として 6台)、 4つ目、超高速インターネット及び無線LAN 100%整備、 5つ目、統合型校務支援システム 100%整備、 6つ目、ICT支援員 4人に 1人配置と示しています。
この文部科学省から出されている教育のICT化に向けた環境整備 5か年計画の成果と課題について伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) 教育のICT化に向けた環境整備 5か年計画の成果と課題についてですが、2018年に国が示したICT化に向けた環境整備 5か年計画には、学習活動において積極的にICTを活用することを想定して、学習者用コンピューターや超高速インターネット及び無線LANの 100%整備などが、議員がおっしゃるように盛り込まれていたわけです。本年度、計画最終年を迎え、児童・生徒の 1人 1台端末や校務支援システムの整備など、計画が求める環境水準を達成してきているところです。
大型提示装置については、37型テレビを全学級に整備していますが、現在、教室後方からも視聴しやすい50型以上のモニター設置を進めているところでございます。整備率は約60%という状況のため、今後、全学級へ整備できるように努めてまいりたいと、そのように考えております。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 今、大型提示装置の部分で課題があるというお話がありました。大きく映す点というふうに見ていくと、やはり37型、38型ですと非常に足らないというふうに感じております。今、回答ですと60%を整備していく、さらに高めていくという回答でしたので、ぜひ計画的に進めていただきたいというふうに思います。
小項目 5に移らせてもらいます。
○議長(松本均) はい、お進みください。
◆8番(山田浩司) 先日、お示しいただいた本年度の全国学力・学習状況調査の結果、掛川市の子供たちの学力が全国水準を上回っている様子が分かり、大変誇らしく思いました。この全国学力・学習状況調査ですが、令和 6年度からCBT化と呼ばれるコンピューターを使った試験方式、つまりタブレット端末を用いたテストを進めていこうという動きが見られております。
全国学力・学習状況調査のこのCBT化に向けた掛川市の取組について伺います。
○議長(松本均)
答弁を求めます。佐藤教育長。
◎教育長(佐藤嘉晃) 全国学力・学習状況調査のCBT化に向けた取組についてですが、国は、来年度は中学校英語、「話すこと」の領域について、オンラインによる解答方法で実施し、令和 6年度をめどに児童生徒質問紙調査、これを行うと、令和 7年度以降に教科調査を中学校から、できるだけ速やかに導入することを予定しております。
今年度、掛川市はCBT化に向けた国の実証事業に立候補し、静岡県で唯一の自治体として選ばれました。ネットワーク回線の接続状況など 3回の調査に市内全31校で参加しました。その結果、動画視聴などアクセスに負荷がかかるコンテンツの場合、数名の端末で不具合が発生することが分かりましたので、設置業者と原因究明を今現在行っているところです。
また、県内でこの掛川市の場合はICT化が非常に進んでいて、その中で調査した不具合だったと、国がその調査結果を受けて、やはり全国レベルでいったとき、掛川市よりまだ遅れているというところがあると思うんですが、そうすると、やはり国のほうもCBT化については、しっかり考えなければいけないという状況に今あるのではないかなというふうに思います。
ですから、国の今後の調査に向けた動向、それをしっかりこちらのほうも把握しながら、できれば、そのCBT化に向けて掛川スタイル、それを構築していきたいなと考えております。
私からは以上です。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 今の原因究明、接続障害みたいなその原因究明をしていくというお話がありましたけれども、この全国学力・学習状況調査をオンラインでやっていくという、この場合に、やはりつながらないというのは大きな問題になると思うんですね。全員が確実に接続できるように環境整備というもの、今原因究明と言っているんですけれども、整備というものをどんなことが考えられるか、少しお話を聞かせていただきたいと思いますが。
○議長(松本均)
答弁を求めます。山梨教育部長。
◎教育部長(山梨実) ちょっとCBTの実証実験のほうへ参加したということを最初にお話しさせていただきますが、実はこれは手上げ方式で、文部科学省のほうから募集がありまして、応募期間が 1週間という短い期間の中で膨大な資料を出す必要があって、なかなか尻込みをしてしたところを教育長の一声で、担当にちょっと無理を言って書類を整えていただいて参加したと。残念だったのが、掛川市しか参加していなかったので、他市の状況と比較ができないという今問題点がございます。
その中で、今つながらなかったというお話があるんですが、 1点はっきりしているのは、教室からインターネットへ出て、文部科学省のサーバーへつながるその道中は問題がないということだけは一つ分かっています。今問題になっているのは、つながらないというところがあるんですが、それがWi−Fiの環境の問題なのか、機器の設定の問題なのか、あるいは通常の授業ですと、つながりにくいときに、もう一回つなぎ直すとつながるんですが、今回はつながらなかったということで、それが文部科学省のサーバー側の問題なのかという、その問題の切り分けをしています。業者に原因究明をお願いはしているんですが、あらゆる可能性は排除しないで全ての可能性を探ってくださいということで今お願いしています。
そのWi−Fiがつながらないということも一つの要因で考えられますので、その場合については、Wi−Fi環境をもう少し増設しないといけないのかなとは思っていますが、ちょっとまだ原因がはっきりしていませんので、どれがということをお答えできる状況ではございませんというところでございます。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。残り時間 2分50秒です。
◆8番(山田浩司) この全国学力・学習状況調査、これはCBT化と、その後MEXCBT(メクビット)というのも入ってくるのではないかなというふうに想定されますけれども、子供たちにとって、きっと教育委員会としては、すごくメリットがあるのではないかなと、有益なものがあるのではないのかなと思って、これをやっているのではないかなというふうに思いますけれども、子供たちにとっての有益性について教えてください。
○議長(松本均)
答弁を求めます。山梨教育部長。
◎教育部長(山梨実) これを実際にやるに当たって、国のほうから示されているものではございますが、国のほうで示しているものとしましては、結果のフィードバックが早くなったり、多角的な分析が行われたりするということ、それから学力等の年度間の比較や伸びの把握、能力を伸ばす要因の推論が可能になるというふうに言っています。
掛川では、これまで紙でやっていたものについても全国上位の成績を取っているその要因は何かということで分析はしていたんですが、こういうICT機器を使って国のほうで分析した結果を頂けるということになれば、それは今後の学習のほうにフィードバックできるということがメリットかなというふうに考えております。
○議長(松本均) 再質問ありますか。 8番、山田浩司議員。
◆8番(山田浩司) 教育長や山梨部長の話を聞いていると、本当に掛川市の子供たちの学力がさらに伸びていくのではないかという、そんなわくわくする感じがしております。小学生、中学生が個別最適な学びにこれをしていく非常に重要なことではないかと思っております。
今回は創業支援、学校の抱える課題に焦点を当てましたが、どれも未来の掛川市を豊かにするために質問しております。未来に向けてチャレンジできるまち、これ非常に私は好きな言葉です。私の持っている旗にもチャレンジと書いてあるんですけれども。
市民の一人一人が、よりよい未来をつくっていけるように、チャレンジできるような、そんなまちにつながってくことを期待して、
一般質問を終わりにします。
○議長(松本均) 以上で 8番、山田浩司議員の質問は終わりました。
この際、お諮りします。
議事の都合により、本日の会議はこの程度にとどめ延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」との声あり〕
○議長(松本均) 御異議なしと認めます。
したがって、本日はこれにて延会することに決定しました。
明日は午前 9時から本会議を開き、引き続き
一般質問を行います。
本日はこれにて延会します。
午後3時16分 延会...